何度も聞き返したりしてない?耳が遠い?それ難聴かも?薬剤師が分かりやすく説明してみた
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こんにちは、薬剤師ハヤシです。
「人の話してる声が聞き取りづらい」そう思うことありませんか?
いつの間にかテレビの音量やヘッドホンなどで聴く音楽の音量が大きくなっていたり...
全く聞こえないわけじゃないけどなんか聞こえづらいような、耳が詰まったような感じ。
こうした症状は特に高齢の方に多いです。
ハヤシ
そして多くの人が「歳だから仕方ない」済ましています。
でも、それってホントに歳のせい?放っておいていいの?
いや、決して放っておいていいわけはありません。
病気のサインだったりするんです!
ハヤシ
そうなん!?
ぱっつん
今回は「聞こえづらい」「耳が詰まった感じがする」などといった耳の症状「難聴」について。
意外と多い難聴について、原因や症状、治療薬などについてお話します。
両親だったり、自分自身だったり意外と周り多いかと。
是非ご参考に。
ハヤシ
ちなみに前回はこんなお話をしました。
ハヤシ
難聴ってどんな病気?
耳が聞こえづらくなったり、全然聞こえなくなったりするのが難聴の症状。
そして、耳鳴りや耳が詰まるような感じも難聴の症状だったりします。
こうした症状が起こる難聴でも特に多いとされるのが「突発性難聴」です。
ハヤシ
よく聞くよね
ぱっつん
その名の通り、突然起こったりするこの症状は40代から60代の人に多いとされています。
これ以外にも症状は様々で、人によって異なったりします。
例えば、全く聞こえなくなる人もいれば、高温だけ聞こえなかったり。
片方の耳だけでなくごく稀ですが、両方の耳に症状が起こる人もいます。
また、難聴が起きる前後で耳鳴りやめまいが起こることもあり、めまいで受診したら突発性難聴だったというケースもあります。
ただ、その原因はというと...
よくわかっていません。
ハヤシ
えっ!?
ぱっつん
多くはストレスや寝不足、疲労が原因ではないかと言われてますが原因ははっきりせず、何らかの原因で音を感じる神経「有毛細胞」が障害を受けて起こります。
そして、注意しておきたいのがこの有毛細胞は傷ついたまま放っておくと二度と元に戻らないということ。
1~2週間の間に傷ついたことによる「変性」が進み、場合によっては聴力を失うこともあります。
アカンやん...
ぱっつん
したがって、早めに治療を開始する必要があり例えば「歳だから仕方ない」と諦めないこと。
諦めて放っておくと高齢者の場合、認知症を併発するリスクもあるのでさらに注意が必要です。
どうして難聴は起こるの?どんなことに注意したらいい?
特に突発性難聴は原因がはっきりないことが多く、加齢による難聴も起こる人もいれば起こらない人もいます。
ただし、難聴の原因になりうることはいくつかあります。
最近はスマホの普及で音楽などをどこでも聴くことができるようになり、街中でヘッドホンやワイヤレスイヤホンをつけて大音量で聴いている人も多く見られます。
多いよね
ぱっつん
ヘッドホンをつけ大音量で音楽を長時間聴いていると神経が外傷を受けて、それが慢性化。
音が徐々に聞こえづらくなり、難聴の原因になったりします。
音量に注意して長時間ヘッドホンやイヤホンで聴くことは避けるようにしましょう。
ハヤシ
さらに「耳掃除」も難聴の原因に。
大好きで毎日やっているって人も結構多いかと思います。
結構好きで毎日するわ!
ぱっつん
耳垢がたまり、耳を塞いでしまうと聞こえづらくなり難聴になるケースもありますが、逆にいじりすぎると外耳炎になってしまうことも。
減らします...
ぱっつん
本来、耳掃除は1カ月に1度くらいで十分。
その際も綿棒だと耳垢を奥に押し込んでしまうことがあるので、耳かきを使うようにしましょう。
また、上でお話ししたように突発性難聴はストレスや疲労が原因になることも考えられます。
日頃から趣味などでリラックスする時間を作り、よく睡眠を摂るように心がけましょう。
ハヤシ
難聴の治療
放っておくと聴力を失いかねない難聴。
その治療は早ければ早いほどよく、遅れれば遅れるほど完治は難しくなります。
では、その治療薬はどういったものがあるのか?
ハヤシ
特に突発性難聴の場合、その治療薬はプレドニゾロンなどのステロイド剤が中心になります。
このお薬は内耳の炎症を抑える効果を発揮します。
ただし、注意が。
糖尿病患者は血糖値が上がるリスクがあるので注意が必要、妊婦さんも主治医とよく相談して服用を検討しましょう。
ハヤシ
また、末梢神経を正常に保つ作用があるビタミン12製剤メコバラミンも使用されます。
難聴や耳鳴りの症状に効果があると言われています。
さらに耳鳴りやめまいの症状に対して使われるのがアデノシン三リン酸二ナトリウム水和物やカリジノゲナーゼ。
内耳の血液循環を改善して、症状を和らげます。
こうしたお薬を使うにしても早期治療が基本。
いつもよりも聞こえづらくなったり、耳が詰まるような症状があればすぐに診察を受けることをおすすめします。
ハヤシ
まとめ
難聴というとここまでお話ししたように中高年に多い印象がありますが、スマホの普及で若い人たちが突発性難聴になるケースも増えています。
その原因ははっきりとはわかりませんが、日頃から原因となりえそうなことに対して予防することは可能。
そして、今回挙げたような症状があれば難聴と疑い、早期に診断、治療することが大切です。
「そのうち治るだろう」「歳だから仕方ない」と放置して取り返しがつかない状況になる前に早めに対処するようにして下さい。
そのために今回のお話を頭の片隅に置いていただけると幸いです。
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ