野菜ジュースを飲むと野菜を摂ったことになるの?その答えを薬剤師が解説
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
「健康に良いから」と野菜ジュースや青汁を毎朝飲んでいる!って人いませんか?
実際、なかなか食事で野菜を摂ることができなかったり、あまり好きでないため、ジュースで摂っている人は結構いるようです。
確かに周りにも健康を気にして飲んでる人おるわ!
ぱっつん
「これ1本で1日分の野菜がとれます!」なんて謳い文句で広告されている野菜ジュースも多く、「野菜不足を補える!」「健康的!」というイメージが定着しているのも事実。
しかし、その一方で毎日飲むのは注意が必要なケースもあり、
糖尿病や心臓病のリスクが高まることもあります。
ハヤシ
飲みやすく美味しい野菜ジュース。
野菜不足を簡単に解消してくれて健康的なイメージである反面、きちんと成分をチェックしておかないとかえって体を危険にさらすことになる可能性も!?
今回は野菜ジュースについて注意と飲み方についてお話します。
是非ご参考に。
ハヤシ
野菜ジュースを飲んでも野菜を摂ったことにはならない!?
外食が多かったり、そもそも野菜をそんなに食べない人にとって野菜ジュースは「簡単に野菜が摂れる優れもの!」なんてイメージですが...
ジュースでは野菜を摂ったことにならないと考えるのが一般的なんや。
ハヤシ
なんやて!
ぱっつん
糖尿病の患者さんや糖尿病予備群に当たるような人は病院や薬局でよく「野菜をよく食べて下さいね」と言われるはず。
その理由は野菜に含まれている「食物繊維」をしっかりと摂っていただきたいから。
野菜に含まれる食物繊維は糖の吸収を遅らせて、血糖値の上昇を緩やかにするからです。
聞いたことある
ぱっつん
しかし、野菜ジュースはというと...
ジュースにすることで大事な大事な食物繊維が減少、除去されてしまうことがあります。
ハヤシ
そして、ジュースにする過程でのど越しを良くするのに食物繊維が除去される他、栄養素の一つであるビタミンCも加熱処理され減少する傾向があります。
※鉄分やナトリウム、カリウムとかのミネラル、色素であるカロテノイドなど減らない栄養素もあります。
そして、ここからが野菜ジュースの一番の注意するべき点!
ハヤシ
野菜ジュースは野菜特有のエグ味や青臭さを消すために果物を配合しているものが多いんです。
そして果物には「果糖」という糖質が含まれているのがポイント!
果糖は砂糖の主な糖質であるショ糖に比べると血糖値は上がりにくいと言われますが、私たちの体に吸収されやすい糖であることに変わりありません。
したがって、野菜ジュースは食物繊維が少ないうえに果糖などの糖質を含むものが多いため、過剰に飲むと血糖値の上昇は避けられないのです。
さらには中性脂肪も上がりやすくなり、それをきっかけに動脈硬化へとつながりリスクが上がってしまうことも!
あんま飲むのはやめた方がいいかも...
ぱっつん
これらの理由から野菜の摂取不足を野菜ジュースで補うことはできません。
野菜が本来持つ栄養素や食物繊維をしっかりと摂り入れたいなら丸ごと食べるのがおすすめ。
ジュースで一気に流しむことで起こる血糖値の上昇も、野菜のまんましっかり噛んで食べることで抑えることが出来ます。
ハヤシ
野菜ジュースとの上手い付き合い方とは?
では野菜ジュースは「飲んじゃダメなのか?」というと...
一概にそうとは言い切れません。
ハッキリしているの毎日野菜を摂る代わりに野菜ジュースを飲むのは避けるということです。
ハヤシ
食物繊維やビタミンCが減ってしまう一方で、野菜ジュースにはミネラルといった体の調子を整える栄養素やリコピン、β-カロテンのような野菜よりもジュースで摂る方が吸収率がいい栄養素が含まれています。
へぇ~そうなんや
ぱっつん
こうしたことを考えると、あくまで野菜摂取の補助、栄養バランスのサポート役として過剰摂取を避けながら飲むのはおすすめ。
また、市販の野菜ジュースを購入する際は食物繊維が少ない分、出来る限り糖質が少ないものを選ぶことがポイント。
成分表をしっかりとチェックして購入しましょう!
ハヤシ
さらに食物繊維を確保するためには野菜ジュースを「手作り」することもおすすめです。
少々飲みにくくはありますが、ミキサーを使って食物繊維をそのまま残してジュースにしてみてはどうでしょう?
それいいかも!
ぱっつん
例えば、ネットでよく紹介されているところでいうと小松菜を使ったジュース。
小松菜は食物繊維だけでなく、カルシウムも豊富。
骨粗鬆症の予防効果もあっておすすめです。
やってみよかな
ぱっつん
まとめ
野菜ジュースは、その謳い文句と健康的なイメージから「不足している野菜を補ってくれる」と思いがち。
しかし、野菜ジュースを飲んでも野菜を摂ったことにはなりません。
今回お話ししたように野菜代わりに毎日飲むような過剰摂取は血糖値の上昇など私たちの体にリスクを生むこともあります。
そうしたリスクを避けるために、あくまでも栄養バランスを整えることをサポートする飲み物と捉え、成分表をチェックしながらうまく取り入れることが大切です。
そして、より野菜に近い形でその恩恵を得たいなら手作りジュースに挑戦するのもおすすめです。
「野菜」という言葉に惑わされることなく、違いとそれぞれの優れたところを理解したうえで上手く付き合っていくようにしましょう。
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ