様々な症状を示すめまい!その原因はいったい何?対処法は?薬剤師が分かりやすくまとめてみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
暑かった夏も終わりを迎えそうな今日この頃。
ようやく朝晩涼しくなってきたような感じがします。
そんな秋、冬をこれから迎える季節の変わり目に「めまい」を訴える人は多いです。
きっとあなたの周りにもいますよね?
ハヤシ
めまいは吐気や嘔吐を伴うことも多く、とってもつらい症状。
なのにその原因が様々あるため、つらい症状をなかなか改善できずに病院を転々とされる患者さんも...
つらいね...
ぱっつん
めまいの中には突然起こってつらい期間を過ごした後、急におさまって噓のようにまったく症状がなくなってしまうことも少なくありません。
それだけめまいはとても厄介な症状と言えます。
今回は「めまい」について。
その分類と原因、そして使用するお薬を絡めて対処法をお話します。
季節の変わり目に突然起こるかもしれない「めまい」に是非参考にして下さい。
ハヤシ
ちなみに前回はこんなお話をしました。
ハヤシ
知ってる?めまいの種類
ふわふわしたり、くらくらしたり、あるいはグルグル回る感覚に陥ったり。
めまいの症状は様々です。
これらの症状を訴える方のめまいは一つではなく、いくつかの種類に分けられます。
ハヤシ
回転性めまい
名前の通りグルグル回っている感覚に陥るめまいのこと。
吐気や嘔吐を伴うことが多いです。
ハヤシ
この種のめまいは突然起こり、一定期間継続。
ある日突然治まるといったことも少なくありません。
非回転性めまい
回転性めまいがグルグル回るような感覚であるのに対して、体が揺れるようなふわふわした感じのめまいです。
このめまいに関しても吐き気や嘔吐を伴うことは少なくありません。
ふわふわするような感じは結構あるかも
ぱっつん
また、回転性めまいと同様に一定期間症状が継続した後、突然治まるタイプと、慢性的にフラフラするような感覚が続くタイプがあります。
その他のめまい
一般にはめまいというと上の2つのタイプを指しますが、その他にも精神的ストレスが原因となり症状としてめまいが起こることもあります。
他にも血圧の低下、更年期障害などの一つの症状としてめまいが挙げられます。
更年期、注意やで
ハヤシ
はぁ!?
ぱっつん
どうしてめまいは起こるの?めまいの原因について
人のからだは目や耳、手、足からの情報を脳に伝えて、それをもとに脳からからだに情報を送り、平衡感覚を保っています。
しかし、この情報の間に違いが生じると...
めまいが起こります。
めまいの原因はいくつかあり、
・耳に原因があるもの
・脳に原因があるもの
・その他の病気によるもの
に分けられます。
ハヤシ
へぇ~
ぱっつん
耳に原因があるめまい
耳に原因があるめまいで最も多いとされるのが、内耳にある耳石(炭酸カルシウムでできた粒)が半規管に入り込んでしまうことで起こる「良性発作性頭位めまい症」。
頭を動かす度にめまいだけでなく、吐き気を伴う厄介なめまいです。
この他、代表的なのが「メニエール病」が原因となって起こるめまい。
聞いたことある!
ぱっつん
突然グルグル回るような感覚がおきて、吐き気や嘔吐などを伴うことも。
それだけでなく、難聴や耳鳴りなどの症状を起こすこともあります。
脳に原因があるめまい
耳に原因があるめまいほど多くはありません。
しかし、脳に原因がありめまいが起こることもあります。
う~ん、なんか怖そう
ぱっつん
原因は脳梗塞や脳出血が多く、この場合めまい以外に「ろれつがまわりにくい」「片方の手足のしびれや動き難さ」「ものが二重に見える」「激しい頭痛」「意識がもうろうとする」などいくつかの症状を伴います。
このような症状がある時は迷わず医療機関で受診しましょう。
ハヤシ
その他の病気によるめまい
上記以外の病気によってめまいが起こることがあります。
例えば、血圧が過度に低くなる場合。
立ちくらみや血の気が引くような感じが起こります。
また、うつ状態が原因でめまいが起こる場合が。
精神的な症状よりも身体的な症状が目立つ「仮面うつ病」ではめまいやふらつきと言った症状が起こることがあります。
ほんま色々原因があるんやな
ぱっつん
知っておこう!めまいの対処法
次にめまいの対処法について。
先程挙げためまいの中で最も多いとされる良性発作性頭位めまい症は、剥がれた耳石を半規管から外に出して元の位置に戻すめまい体操を行うことがあります。
最近はYouTubeで動画アップされたりしてるんで参考にするのもいいです!
ハヤシ
また、吐き気や嘔吐の症状を伴う急性のめまいに対しての治療は対症療法を行います。
例えば、耳石に作用して刺激に関する感受性を低下させる炭酸水素ナトリウム、吐き気を抑える作用のあるメトクロプラミド、不安を抑える作用のあるジアゼパムなどの注射薬を用います。
一方で慢性のめまいに対してはイフェンプロジル、アデノシン三リン酸、ジフェニドール、ビタミンB12などの内服薬を用いて治療にあたります。
めまいを起こす原因となる病気が診断されている時はその治療薬を中心に服用。
ストレスや疲れがめまいの原因となることもあるので、バランスのとれた食事、十分な睡眠、ウォーキングなどの有酸素運動やストレッチを行うことも有効です。
規則正しい生活はいつでも大事やな!
ぱっつん
まとめ
ちょっとしためまいは誰もが経験したことがあると思います。
そのほとんどが一瞬で治まるので「疲れてるのかなぁ~」と感じる程度であまり気にしないことがほとんど。
しかし、今回挙げたようにめまいは様々な原因といくつかの種類があります。
特に「これはいつもと違うかも!?」と思う場合は重大な病気のサインかもしれないので迷わずに医療機関に相談に行くこと。
「ちょっとクラっとしただけ」と軽く見ずに、今回のお話を参考に隠れたサインを見落とさないようにして下さい。
ハヤシ
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ