もしかして逆流性食道炎?胸やけ、胃もたれにピンときたら!症状、原因、薬について分かりやすくまとめみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
食事をした後に、胸やけや胃もたれ、お腹の張り、ゲップなどの症状があるあなた!
ただの食べ過ぎではないかもしれません。
これらの症状にピンときたら、「逆流性食道炎」の可能性があります。
なぬ!?
ぱっつん
生活習慣が乱れたり、ストレスを感じることが多くなったことでも起こる逆流性食道炎。
海外に比べて日本では少ないってされてきたんやけど、逆流性食道炎は近年は増加傾向にあんねん。
ハヤシ
そうなん?
ぱっつん
年齢や性別に関係なく起こる逆流性食道炎とはどんな原因でどんな症状が起こり、治療薬にはどんなものがあるのか?
今回は分かりやすくまとめてみようと思います。
最近、食後に胸やけを感じている方!
ちょっと食べ過ぎで太ってきたと感じている方!
...
ハヤシ
...
ぱっつん
是非ご参考に。
ちなみに前回はこんなお話をしました。
ハヤシ
逆流性食道炎とは?原因と症状について
逆流性食道炎とは胃食道逆流症の1つに分類され、食道に炎症が起きているものを言います。
先程お話ししたように性別や年齢に関係なく起きて、特に肥満の人に多い傾向があります。
肥満...
ハヤシ
ちなみにこれに対して、食道に炎症がないにもかかわらず自覚症状があるものは非びらん性胃食道逆流症と言われ、こちらはストレスを感じやすい人や年齢の若い人、女性、痩せている人に多い傾向があります。
若くて痩せてる女性ってことはわたしはこっちかも!
ぱっつん
...
ハヤシ
いずれの場合も胸やけの症状に悩まされ、好きなものを食べれない、ぐっすり眠れない、集中力の低下など日常生活に支障をきたすことがあります。
逆流性食道炎の原因って?
日本人には少ないとされていた逆流性食道炎が近年増えてきた原因の一つが食生活の変化。
食事が和食よりも胃酸分泌が多いとされる洋食を好むようになったことで増加傾向にあると言われています。
また、ピロリ菌の感染が減少したことでいわゆる”元気な胃”を手に入れ、胃酸分泌が活発になったとも言われています。
本来、食べ物を消化するために強い酸である胃酸が分泌されています。
胃は胃酸で傷つかないように粘膜で守れれていますが、
食道は胃酸から守れるほど粘膜は強くないねん。
ハヤシ
ほうほう。
ぱっつん
通常、胃と食道の境目は食べ物が通るとき以外は筋肉によって閉じていて逆流を防いでいます。
しかし、この筋肉が緩くなってしまうことで胃酸が逆流してしまうことが。
その原因として挙げられるのが加齢や飲酒、喫煙、暴飲暴食、脂肪の多い食事などです。
暴飲暴食、飲酒、喫煙...
ぱっつん
これ以外にも肥満や便秘、妊娠などによって胃に圧力がかかることで胃酸の逆流が起きやすくなったり、胃と食道の境目が上へせり上がることで胃酸の逆流を防止する働きが弱まる食道裂孔ヘルニアという病気が原因の場合もあります。
逆流性食道炎の症状って?
逆流性食道炎の症状として代表されるのが、胸やけ。
みぞおちあたりの焼けつくような違和感が多いです。
そういうのたまにあるわ。
ぱっつん
胃もたれやお腹の張りなども多い症状。
また、胃酸が口の中にこみあげてくる症状や頻繁にゲップがでる症状も起こったりします。
この他にも変わった、あるいは意外な症状としては耳の痛みや咳、声のかすれ、のどの痛み・違和感を訴える患者さんもいます。
関係ないようやけど、そんな症状もあるんや。
ぱっつん
逆流性食道炎の治療薬って?
逆流性食道炎の症状は軽症の場合、自然治癒することもあります。
しかし、症状が重く長い期間続くと出血や食道が狭くなったり、食道の細胞が変化し重い病気のリスクが高くなることも。
そのため、症状に合わせてお薬を使った治療がなされることがあります。
逆流性食道炎の治療薬その1:胃酸分泌抑制薬
文字通り胃酸分泌を弱めるお薬。
広く知らているガスター®などのH2ブロッカーやタケプロン®、パリエット®などのプロトンポンプ阻害薬が用いられることが多いです。
ガスター®知ってる!
ぱっつん
さらに最近はより胃酸分泌を強く抑制するタケキャブ®のようなカリウムイオン競合型アシッドブロッカーと言われる治療薬も用いられることが増えてきています。
最近よく処方されるねん。
ハヤシ
へぇ~
ぱっつん
逆流性食道炎の治療薬その2:粘膜保護薬
食道の粘膜を保護し、逆流した胃酸から守る治療薬。
主な治療薬としてはセルベックス®やアルサミン®が挙げられます。
逆流性食道炎の治療薬その3:制酸薬
胃酸を中和して弱めるお薬。
特に胃酸分泌抑制薬と併用されることが多いです。
ただし、透析療法を受けている患者さんや甲状腺機能低下症の患者さん、妊婦高血圧症候群の場合は使用を出来ないことがあるので注意が必要です。
OTC医薬品でも販売されているから、購入をする際は薬剤師によくご相談を!
ハヤシ
覚えとくわ!
ぱっつん
逆流性食道炎の治療薬その4:消化管運動機能改善薬
食道の運動機能を改善。
逆流してきた胃酸を胃に押し戻す働きを助けます。
腹部膨満感を改善し、主な治療薬としてはセレキノン®があります。
逆流性食道炎を予防する!気をつけたい生活習慣
逆流性食道炎は一度治まっても、再度症状が発症することあります。
そのため、治療薬をその都度服用することも大切ですが、日ごろからそうならないための生活習慣の改善も重要になってきます。
逆流性食道炎の予防法その1:食事の改善
暴飲暴食を避け、肥満に注意すること。
耳が痛い...
ハヤシ
同じく
ぱっつん
食べ過ぎは胃酸の分泌を多くすることはもちろん、胃の中の圧力を高めることにもなります。
消化の良い食事を摂り、脂肪の多い食べ物やアルコール、炭酸飲料、チョコレート、コーヒー、柑橘類、香辛料などは控えること。
アルコール、チョコレート、炭酸...
全部好きなんですけど~
ぱっつん
ここは我慢や。
ハヤシ
また、食後すぐは横にならないようにしましょう。
寝る前のつまみ食いも止めるように!
逆流性食道炎の予防法その2:生活行動の改善
お腹に圧力がかからないようにすることが重要。
ベルトをきつく締めたり、前かがみになって重いものを持ち上げるような動作はよくありません。
寝る体勢も色々と言われることがありますが、基本的に右下にしたり、うつ伏せで寝ることは良くなく、上半身を少し高くして寝る体勢がおすすめです。
これは覚えておくといいなぁ!
ぱっつん
まとめ
ストレスを感じることが多くなった社会生活で、ついつい夜遅くに飲食をしてしまったり、暴飲暴食をしてしまったりと生活習慣が乱れている方も少なくなく、胃もたれや胸やけを感じている方も多いことでしょう。
こうした煩わしい症状は私たちの生活の質を下げ、仕事や家事、勉強にも影響してくることがあります。
そんな逆流性食道炎は生活習慣の改善で十分予防することもできますし、治療薬もあります。
症状に悩んでいる方は是非医師や薬剤師に相談してみて下さい。
今回の内容を参考にしていただければ幸いです。
ハヤシ
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ