塩分とり過ぎだよ、日本人!そのリスクと控える方法について詳しくまとめてみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
日本の食文化「和食」は洋食に比べてヘルシーで肥満になり難い食事、そう認識され人気だったりします。
しかし、その反面塩分を多くとり過ぎてしまうことも。
この間、健康診断で血圧が少し高めやってん。
塩分の摂り過ぎやって言われた。
ぱっつん
「高血圧=塩分の摂りすぎ」ってイメージできるくらい、みんな「塩分の摂り過ぎは良くない」って知ってるもんな。
ハヤシ
わたし達は子供の頃から味噌や醤油の調味料、漬物といったものから塩分を多くとる食習慣があります。
それは高血圧患者が多いことからも理解することができます。
ただし、塩分を摂り過ぎて起きるのは高血圧だけではありません。
過剰な塩分摂取は私たちの体に負担をかけ、様々な病気のリスクを引き上げます。
今回は塩分について。
ハヤシ
私たちがどれほど塩分をとり過ぎているのかを示したうえで、どんなリスクがあり、それをどう回避するのかをお話しします。
是非ご参考に!
日本人は塩分をどのくらい摂り過ぎてるの?
では、実際に日本人は塩分をどのくらい摂っているのか?
厚生労働省「平成30年国民健康・栄養調査結果の概要」によると男性が1日11.0g、女性が1日9.3g。
ハヤシ
それって多いの?少ないの?
ぱっつん
これに対して、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」策定検討会は成人の目標食塩相当量を男女それぞれ7.5g未満、6.5g未満としています。
WHO(世界保健機関)にいたっては成人の目標量は1日5g未満。
めっちゃオーバーしてるやん!
ぱっつん
これらを比較するだけでも私たち日本人がかなり目標量をオーバーしていることがわかります。
しかもこの目標値はあくまで健全な人の場合。
例えば、高血圧や慢性腎臓病の方の場合はさらに厳しく1日6g未満と推奨されています。
でも、「塩分ってある程度とらないといけないでしょ?」「控えすぎも良くないんじゃない?」
そう思う人もいるかもしれません。
そうそう。
やり過ぎも良くないんじゃないの。
ぱっつん
確かに塩分に含まれているナトリウムはカリウムとともに体の水分バランスや体液を浸透圧を調整する重要な働きがあり、他にも筋肉の動きや神経伝達、血圧の調整などにも関与しています。
そのため、不足すると疲労感、食欲不振、そして熱中症になる可能性が。
ほらほら。
ぱっつん
その心配はいらんで!
僕たちが1日に必要とする食塩量は1.5gと非常に少なくて普通に食事をしていればまず不足することはないねん。
ハヤシ
そっ、そうなんですね。
ぱっつん
したがって、塩分をとり過ぎた時のリスクを考えたとしても、控えすぎた時のリスクを考える必要はありません。
塩分のとり過ぎでおきる病気のリスク
塩分をとり過ぎるとさまざまな病気のリスクが上がることに。
その中で真っ先に思い浮かぶのが...
高血圧。
ハヤシ
塩分をとり過ぎると血液の中のナトリウムの濃度が上がり、血液量が増えることに。
結果、血管への圧力が上がって血圧が上がります。
血圧が上がった状態が続くと血管への負担が増大し、動脈硬化が進行。
心筋梗塞や脳卒中、動脈瘤といった病気につながります。
気をつけなあかんね。
ぱっつん
さらに塩分の過剰摂取は腎臓にも負担をかけることがあります。
余分に摂られた塩分は老廃物とともに腎臓によって尿になります。
つまり、塩分の摂り過ぎによって腎臓には過度な負担がかかることに。
この状態が長く続くと慢性腎臓病のリスクが高まります。
ハヤシ
また、塩分の摂り過ぎによって尿として排出されるナトリウムとともにカルシウムも排出されます。
つまり、塩分を過剰にとればとるほどカルシウムの排出量も増えることになり、ひいてはカルシウム不足、されには骨粗鬆症へと繋がることに。
マジ!?
ぱっつん
さらに、尿が排泄される過程で多くなったカルシウムが成分となる尿路結石のリスクも高まります。
この他にもヘリコバクターピロリ菌は塩分が多い環境では増殖しやすいと考えられ、胃潰瘍や胃がんのリスクが高くなるとも考えられています。
塩分を控えるための方法
ではこういったリスクを回避するために、どうやったら目標量となる塩分摂取量を下回れることが出来るのか?
まずは減塩
とにもかくにも塩分をとり過ぎないこと、減塩です!
ハヤシ
家庭での食事の調理では調味料に注意しましょう。
調味料は塩分の多いものから、塩、醤油、味噌、ソース、ケチャップ。
出来る限り塩分の少ない調味料で調理するか、酢、胡椒、唐辛子などの食塩を含まない香辛料を使うようにするのがおすすめです。
同じ醤油でも減塩のものを選ぶ方がいいかも!
ぱっつん
また、塩分の多い加工食品や外食を控え、麺類を食べる時もスープやだしは飲みほさず残すことをおすすめします。
野菜や果物を食べよう!
野菜や果物に多く含まれるカリウムはナトリウムを体の外に尿として排泄する働きがあり、過剰な塩分摂取のリスクを低下させることが出来ます。
ただし!
高齢者や腎臓病の方、カリウムの制限を指導されている方はよく医師と相談したうえで判断する必要があります。
ハヤシ
食べ過ぎに注意!
塩分の摂取量は当然ですが食べ物に含まれる塩分濃度とその量によって決まるもの。
つまり、食べ過ぎは禁物です。
!?
ハヤシ
お腹いっぱいになるまで食べ過ぎず、昔から言うように「腹八分」にしておくこと。
過食は肥満を誘発し、高血圧の原因にもなります。
お互い注意しよ。
ぱっつん
やね。
ハヤシ
まとめ
今回のお話で塩分がさまざまな病気のリスクを引き上げる理由がわかっていただけたと思います。
そして、私たちの日本人がいかに塩分をとり過ぎているのかも。
食文化からしてついつい塩、醤油、味噌といった塩分を多く含んだ調味料を使った料理を好む傾向にあり、なかなか一気に改善することは難しいのかもしれません。
しかし、香辛料を使ったり、食べる量を考えながら体重管理をしたり、野菜を積極的に食べたりとすぐに始められることはたくさんあります。
是非今回のお話を参考に摂り過ぎている塩分を減らす取り組みをしていただけると幸いです。
お互い気をつけて取り組んでいきましょう。
ハヤシ
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ