忘年会や新年会で二日酔いになってない?お酒と上手く付き合うために薬剤師が原因と対策を説明してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
早いもので12月。
今年も余すところ1カ月になりました。
年とると一年が早いわ~
ぱっつん
同感
ハヤシ
今年の冬は感染者数も減り飲食店での制限も緩和されて、少数ではありますが忘年会や新年会に参加する機会も増えそう!
ただ、一方で連日お酒を飲む機会が増えるので「二日酔い」に苦しむ人も増えてきます。
薬局でもお酒に関する質問が増えたり...
ハヤシ
これまで自粛して我慢していた分、ついつい飲み過ぎたりすることもあるでしょう。
ただ、胸やけ、吐き気、頭痛など「二日酔い」のあの苦しさは味わいたくないものです。
そこで今回は「二日酔い」について。
なんで二日酔いは起きるのか?そうならないためにはどうしたらいいのか?
お話します。
みんなと飲むお酒を最高に楽しむためにも是非ご参考に!
ハヤシ
そもそも二日酔いって何だ?
お酒を飲んだ翌日に吐き気や胸やけ、頭痛などの症状あることを私たちは「二日酔い」といいます。
ただし、これには明確な定義はなく、お酒の飲み過ぎが原因ということからこう言っています。
そうなんや
ぱっつん
吐き気、胸やけ、頭痛、疲労感など様々な症状が起こりますが、どれもめちゃくちゃ辛く重いものではなく大抵は1日で症状は治まります。
二日酔いの原因
私たちはお酒を飲むと、含まれるアルコールは胃と小腸で吸収されます。
そして、吸収されたアルコールのほとんどが肝臓で代謝されることになります。
肝臓で代謝されるのは知ってる!
ぱっつん
肝臓においてアルコールは酵素の働きによりアセトアルデヒドそして酢酸へと分解され、最終的には二酸化炭素と水に分解されていきます。
このうち、有害なのがアセトアルデヒド。
タバコの煙に含まれる有害物質としても知られている物質です。
ハヤシ
アセトアルデヒドは吐き気や動悸、頭痛を引き起こす物質で、お酒を飲み過ぎることで肝臓内でアセトアルデヒドが分解しきれずに残ってしまうことがあり、その血中濃度が高くなって様々な症状が起きるとされています。
だから飲み過ぎるとアカンのかぁ
ぱっつん
また、お酒をそんなに飲めない人、いわゆる「お酒が弱い」とされる人はアルコールの分解能力が低い人であり、アセトアルデヒドがたまりやすく、赤くなったり、頭痛、動悸がしたりするのもそのせいです。
「飲み過ぎ」ってどのくらい?
二日酔いの原因がお酒の飲み過ぎというのはわかったけど、じゃあどのくらい飲むと飲み過ぎなのか?
これにはアルコールの分解能力に差があるように個人差が大きいところです。
ただ、1つの目安として「酔い」の状態と関係するアルコールの血中濃度、そしてそれに対するアルコールの摂取量で判断することはできます。
例えば、ビール中瓶1本くらいなら判断が少し鈍りますが、気分がよくなり、陽気になる程度。
それぐらいやと楽しく飲めそうやな
ぱっつん
しかし、それ以上ビール中瓶1~2本になるとほろ酔い気分になり、体温が上昇、脈が速くなります。
さらにビール中瓶3本では大声だしたり、立つとふらついたり、4本以上になってくるといよいよ千鳥足や吐気、嘔吐が起きることがあります。
この状態までなると明らかに「飲み過ぎ」と判断でき、翌日二日酔いの可能性は十分に考えられます。
ヤバいやん
ぱっつん
二日酔いにならない、苦しまないための対策
ではどうすれば二日酔いを防ぐことが出来るのか?
教えて!!
ぱっつん
駆けつけ一杯、空きっ腹のビールは要注意!
よく「駆けつけ一杯」「空きっ腹にまずビール!」なんてことをしてしまいがちですが注意です。
まずは一杯!てのが美味いんやけど...
ぱっつん
空腹の状態はアルコールの分解が遅れるので、まずは何か食べて分解酵素を増やしたうえでアルコールを飲むのがベストです。
その際は、胃に負担の大きい脂っこい食べ物よりも野菜などを食べるようにしましょう。
とりあえずサラダとかから食べるといいね
ハヤシ
了解
ぱっつん
水分補給をしっかりと!
アルコールは利尿作用があるので脱水状態を起こしやすくします。
したがって、水分補給は大切。
水分をしっかり摂ることで尿と一緒にアルコール成分も出ていきやすくなります。
また、水分以外にも果物にはアルコールの代謝、分解を促進する働きがあり、コーヒーは含まれるカフェインによって頭痛を和らげてくれる効果があります。
ただし、コーヒーは胃を荒らすこともあるからミルクを入れて飲むのがおすすめ
ハヤシ
迎い酒はNG!
お酒好きの人の中には少なからず迎い酒をする人もいるでしょう。
しかし、これは言うまでもなくNG。
ハヤシ
...
ぱっつん
お酒を飲むことで楽になった感じがするのは再び「酔い」の状態になって感覚が麻痺しているだけ。
アルコール依存症につながる行為なので止めましょう。
肝に銘じます
ぱっつん
頭痛に鎮痛剤は慎重に!
二日酔いの一つの症状として頭痛がするケース。
「痛みをいち早くどうにかしたい!」と鎮痛剤を服用しようとする場合は慎重にお薬選びをする必要があります。
鎮痛剤の中にはNSAIDS(非ステロイド性消炎鎮痛剤)があり、比較的胃への負担があるお薬があります。
こうしたお薬を服用してしまうと胃痛が起きたり、悪化する可能性があるので注意してください。
各症状に対して適切なお薬を選ぶ必要があるので、かかりつけの薬剤師などに十分相談してお薬選びをしましょう。
ハヤシ
まとめ
これから迎える忘年会や新年会のシーズン。
当然お酒を飲む機会が増えますが、同時に二日酔いなど悩まされるケースも増えます。
あくまでもお酒は楽しむ程度、飲み過ぎはよくありませんし「休肝日」を設けてあげることも大切です。
アルコール分解能力には個人差がありますが、だからこそ「お酒が弱い」と思うなら自分の適量を知りここで挙げた対策を必ずするように。
また、「お酒が強い」と思う人も過信せず、ここで挙げた量を目安にほどほどにして決して迎い酒などしないようにしましょう。
お酒を飲むことでストレス発散など良い効果もいっぱいありますが、度が過ぎると私たちの体を傷つけることも。
これからの季節、家族や友人と楽しく過ごすためにも
是非参考にしてお酒と上手く付き合ってください。
ハヤシ
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ