禁煙を諦めないで!禁煙の成功率を上げるお薬知ってる?禁煙外来は?わかりやすく説明してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
こんな風に思ってる人いません?
ハヤシ
「たばこは私たちの体にとって【百害あって一利なし】ってわかってる。」
「禁煙した方がいいに決まってる。」
「そんなことずっと思ってる。」
だけど、止められないんだよねぇ~
ぱっつん
何度も禁煙を試みたんだけど、上手くいなかった人はごまんといると思います。
その原因は「絶対、禁煙するんだ!」という意志が続かなかったことと、たばこを止めたことによって起こる離脱症状。
たばこを止めることでニコチンがなくなり起こる離脱症状には「イライラ」や「落ち着きのなさ」などが挙げられます。
そうそう!
それが辛いねん。
ぱっつん
ただただ意志を強く持ち、離脱症状と戦って禁煙するのはすご~く難しいこと。
そこで現れたのが「禁煙補助薬」です。
ハヤシ
禁煙補助薬は離脱症状を和らげ、防ぐことで禁煙成功率を上げるお薬。
これから禁煙をしようと思っている人にとっては心強い味方にです。
そこで今回は禁煙補助薬を取り上げて、改めてたばこによる健康被害を考えながら禁煙についてお話しします。
また、今現在お薬を飲んでいて禁煙を考えている方に注意していて欲しい点もいっしょにご紹介。
是非参考にして下さい!
ハヤシ
禁煙する前に改めて知っておこう!たばこが及ぼす健康被害
なんで禁煙をすすめるのか?
それは様々な病気の原因となるからです。
わかってるんやけど...
なかなかねぇ~
ぱっつん
特によく聞かれるのが肺がんや気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)。
このうちCOPDは気管支や肺に障害が起こる生活習慣病。
中高年の喫煙者に多く、風邪でもないのの咳や痰がでるようになって次第に息切れや息苦しさが生じる病気です。
確かに咳したり痰がからんでるおっちゃん多いような。
ぱっつん
このCOPDや慢性気管支炎の9割近くがたばこが原因とされてんねん。
ハヤシ
こういった病気は重症となると呼吸不全が起こることも。
特に喫煙者で咳が継続して出ていて痰も絡むような症状の場合、咳止めのお薬を使うことよりもまずは「禁煙」が優先されます。
つまり、たばこはそれだけ私たちの体をむしばんでいるということが言えるのです。
...
ぱっつん
禁煙の成功率を上げる禁煙補助薬って何?
とは言え冒頭でもお話ししたように喫煙者にとって禁煙は困難極まりないこと。
しかし、そのハードルを下げ禁煙の成功率を上がるため登場したのが禁煙補助薬です。
ほうほう。
ぱっつん
禁煙補助薬は決して「もうたばこなんて吸いたくない!」と思わせるものではなく、禁煙による辛い辛い離脱症状を和らげて禁煙へと導くお薬。
その離脱症状の原因はニコチン依存です。
そのため、ニコチンをお薬として補充することで症状を和らげて禁煙をしやすくするのです。
ハヤシ
へぇ~
ぱっつん
現在、一般用医療用医薬品(OTC)としてはニコチンガムとニコチンパッチが販売されており、保険適用の処方薬としてもニコチンパッチと飲み薬であるバレニクリンがあります。
OTCのガムとパッチ、どっちがいいの?
薬局や薬店で市販されているOTCの禁煙補助薬は「すぐにでも禁煙を始めたい!」という方にとって購入しやすいもの。
剤形としてはガム製剤とパッチ製剤がありパッチ製剤の方がほんの少し成功率が高いと言われていますが、ほぼ差はありません。
なので、どちらを選ぶかは好みであったり、ライフスタイルなどによって決めると良いでしょう。
「仕事中にガムを噛むのはちょっと...」って人もいるから。
ハヤシ
なるほど。
ぱっつん
ただし、ガム製剤といっても私たちが普段口にするガムとは違い、「特殊な嚙み方」をしなければいけません。
また、貼り薬のパッチ製剤も病院で処方されるパッチ製剤とは異なり24時間貼ったままというわけにはいかず、不眠を起こさないように寝る前にはがさなければいけません。
他にも副作用を起こすリスクが高くなる行為があり、
当たり前ですが、購入時に薬剤師から受ける使用方法や注意点を必ず守るようにしてください。
ハヤシ
禁煙外来は誰でもみんな保険適用なるの?
一方で2006年に禁煙治療が保険適用になり、現在パッチ製剤と飲み薬が使用されています。
ただし、喫煙者すべてが保険適用になるかというとそうではありません。
ハヤシ
こんな人はOTCではなく、病院で相談を!
まずは持病がある人。
例えば、不整脈の症状がある人や直近に脳梗塞を起こした人、あるいは脳梗塞の治療を行っている人はニコチンによって血圧の上昇を起こしてしまい症状を悪化させてしまうことがあるので安易にOTCのニコチン製剤を購入しないこと。
必ず病院絵の受診をするようにしましょう。
そうなんや!?
ぱっつん
特に脳梗塞を起こしたり、治療を行っている人はニコチン製剤は禁忌(服用NG)にあたるので注意です。
ハヤシ
他にも、妊娠中や授乳中の女性もニコチン製剤は禁忌に指定されているのでOTCを購入せず病院で受診、相談するように。
重度なニコチン依存や一度OTCを試してみたけど離脱症状が緩和されなかった人も病院受診の対象になります。
禁煙治療が保険適用になる条件
保険適用になるかどうかに関しては、満たすべき項目がいくつかあってそのすべてを満たしていなければいけません。
内容については厚生労働省のe-ヘルスネット「禁煙治療ってどんなもの?」に詳しく掲載されているので参考にしてください。
また、気になるニコチンへの依存度についてはTDSというニコチン依存度テストがあります。
このテストで全10問中5個以上当てはまる方はニコチン依存症と診断される可能性があります。
へぇ~一回見てみよ。
ぱっつん
OTCと処方薬、どのお薬が禁煙成功率が高い?
では、OTCと処方薬のどちらが禁煙の成功率が高いのか?
答えは処方薬です。
ハヤシ
同じパッチ剤でも医療用医薬品の方がOTCよりもニコチン供給量が多くより離脱症状の緩和が期待できること、1日中貼りっぱなしでOTCのように寝る前にはがす必要がないことなどの理由で成功率が上がります。
また、飲み薬であるバレニクリン(チャンピックス®)はニコチンを含まないお薬で、たばこの吸うことによる満足感を減らす効果が。
禁煙の成功率はニコチン製剤の1.2~2倍ほどだと言われています。
ハヤシ
すごいやん!
ぱっつん
でも、頭痛や不眠といった副作用も多いからよく医師と相談する必要があるねん。
ハヤシ
禁煙することで起こる知っておくべき変化について
よく禁煙をすると「太った」「口内炎ができた」「なんかよく咳が出る」なんて声を聞きます。
確かに禁煙をするとこういった変化が増える傾向に。
そうそう。
このナイスバディを保ちたいから禁煙したくないってものあるよねぇ~。
ぱっつん
(ナイスバディかどうかは別にして)それが禁煙によるデメリットやとしてもメリットの方がはるかに大きいから、禁煙を止める理由にはならへんで。
ハヤシ
(ド正論)
ぱっつん
例えば、体重が増加したとしてもそれは禁煙によって味覚が回復してきたとも考えられます。
美味しいものを美味しいと感じるようになって、ついつい...
そこは改めて間食を減らすように気をつければよいことです。
なんも言えねぇ。
ぱっつん
口内炎や咳にしても今まで喫煙によって起こっていた体の悪化が健康に戻ろうとしている際に起こる一過性のもので時間とともになくなっていきます。
「太るのが嫌だから」「口内炎痛いし」という理由で禁煙を諦めないように!
ハヤシ
ぐうの音も出ねぇ。
ぱっつん
まとめ
たばこに害があって色んな病気につながることはほとんどの喫煙者が理解していると思います。
なのに止められない、禁煙に失敗するのは、ニコチン依存が原因でおこる離脱症状が大きな原因。
しかし、現在その離脱症状を和らげ禁煙成功率を上げてくれるお薬があることを今回紹介しました。
自分の意志だけで禁煙することは至難のワザかと思います。
だからといって諦めず、気軽に相談してみて下さい。
OTC医薬品は薬剤師に相談しながら購入できますし、持病をお持ちの方は医師に相談できます。
禁煙はいくつになって始めてもその効果は得られるもの。
あなたの体を守るために是非検討してみて下さい。
ハヤシ
寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ