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ステロイドって副作用とか怖くない?どうしたら上手に使えるの?薬剤師が分かりやすく説明

 
ステロイドって副作用とか怖くない?どうしたら上手に使えるの?薬剤師が分かりやすく説明してみた
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大阪で薬局を営んでいます薬剤師ハヤシです。皆さんの健康をサポートする情報やお薬に関する記事を書いています。趣味はイラスト、スポーツ観戦。普段は、その辺にいる大阪のおっさんです。

こんにちは、薬剤師ハヤシです。

 

10月も早くも後半。

夏かと思うくらいあんなに暑かったのに急に寒くなって、すっかり秋らしくなりました。

最近、めっちゃ寒いわ

ぱっつん

 

これだけ寒さを感じるようになると風邪を引いたり、乾燥を肌で感じたり。

アレルギー症状も出やすく、鼻水やかゆみを感じ始める人も増えてきます。

そろそろアレルギーがでてくる季節かも...

ぱっつん

やな

ハヤシ

 

こうした症状がきつく、辛くなると私たちが使うのが「ステロイド」。

炎症やかゆみを抑えてくれる効果は皆さんも知っての通りです。

 

しかし、一方で「ステロイド」というと

めっちゃきつい薬なんちゃう?

ぱっつん

副作用、怖いんちゃうの?

ぱっつん

なんてイメージを持たれている方が多いのも確かです。

 

秋を迎え、それこそ春先まで花粉症などアレルギーの症状が毎年辛いという人も多いと思います。

そんな人たちが使用する可能性がある「ステロイド」ってどんなお薬で?

どんな副作用があって?どうすれば上手に好かうことが出来るのか?

今回は薬剤師ハヤシが分かりやすく説明します。

ハヤシ

 

ご自身だけでなく、ご家族、特にお子さんがいらっしゃる方はご参考に!

 

ステロイドってどんな薬なの?

ステロイドってそもそも何なのか?

れは私たちの体の中の副腎という臓器で作られる「副腎皮質ホルモン」を人工的に作ったお薬のこと。

正しくは「副腎皮質ステロイド」を言います。

ハヤシ

 

じゃあ、スポーツ選手なんかが「ステロイド」使っちゃダメ!

とか言うけど、あれも?

ぱっつん

いや、あれは男性ホルモン(筋肉増強作用がある)のこと。

同じステロイドって言い方するけど、ちゃうねん。

ハヤシ

 

ステロイド剤の効果

ステロイド剤はアレルギー症状などの体の免疫反応を抑える効果(免疫抑制作用)炎症を起こした部分の血管を収縮させて鎮める効果(血管収縮作用)があります。

ステロイドの効果

その他にも炎症を起こす物質の作らせない効果(抗炎症作用)炎症を引き起こす細胞が増えないようにする効果(細胞増殖抑制作用)も代表的なものとして挙げられます。

めっちゃあるんやな!

ぱっつん

 

ステロイド剤が「強いお薬」と言われる理由

こうしたたくさんの効果があることから、特に外用薬は炎症、湿疹、かゆみなど多くの皮膚疾患にも用いられています。

では、どうして「ステロイド=強いお薬」なのか?

 

それはその作用の仕方が原因です。

ハヤシ

ほうほう

ぱっつん

 

炎症が起きた時によく使うステロイドではないお薬(非ステロイド性抗炎症薬NSAIDs)、例えばロキソプロフェンなどは炎症や免疫反応、痛みの原因となるロイコトリエン、プロスタグランジンのうちプロスタグランジンが作られるのを邪魔して効果を発揮します。

 

これに対してステロイド剤はこれら二つの物質を作り出すアラキドン酸に作用して生成を抑え込むため、より強力な効果を発揮します。

元を断ち切る!ってイメージやね

ハヤシ

なるほど

ぱっつん

 

このため、ステロイド剤は「強いお薬」というイメージが定着していると思われます。

 

ステロイド剤の副作用

「強いお薬」というイメージの他に「副作用が怖い」というイメージもあるステロイド剤。

実際にはどんな副作用があるのか?

 

気をつけておきたい副作用(主に内服薬の場合)としては高血糖、高血圧、体重増加、緑内障の悪化などが挙げられます。

例えば、ステロイドにはインスリンの効果を抑え込む効果があるため血糖値が上がってしまい、また食欲増進作用があるので体重が増加してしまうことがあるのです。

 

他にも外用薬の場合などは、皮膚刺激感、潮紅、皮膚炎、発疹、接触性皮膚炎、皮膚の感染症が挙げられます。

ハヤシ

 

一見、たくさんの副作用があってやはり「使うのが怖い」と思われるかもしれません。

しかし、これらの副作用を正しい知識として知っておくこと。

そのうえで、正しい使い方をすれば副作用のリスクを減らしながら大きな効果を得られるお薬でもあることを知っておいてください。

 

ステロイドの上手な使い方って?

では、どうすれば副作用のリスクを少なくして上手にステロイド剤を使えるようになるのか?

ここからは私たちが最も使うことの多い外用薬を中心に説明していきます。

 

ステロイドの外用薬はその強さによってストロンゲスト、ベリーストロング、ストロング、マイルド、ウィークの5段階に分類されています。

5段階もあるんや!

ぱっつん

 

例えば、ストロンゲストは非常にひどい炎症箇所で比較的部分が狭いところに使われ、ベリーストロングは慢性的な炎症箇所に、そしてウィークは炎症はそこまでひどくなく、乳幼児などのデリケートな肌に使われます。

ちゃんと使い分けがるんやね

ぱっつん

 

そして、こうしたステロイド剤のうち外用薬を使う時に忘れてはならないのは、

体の部位によって吸収率が違うということ!

ハヤシ

 

よく使われる目安としては腕の内側の吸収率を1.0とした時に、最も吸収率が高いのが陰嚢で42.0、次に頬が13.0と言われています。

ステロイド剤の吸収率

他に高いのが前顎(6.0)、腋窩(3.6)、頭皮(3.5)。

逆に低いのが足底(0.14)、足首(0.42)、手掌(0.83)となっています(※Feldmann RJ, et al., J. Invest. Dermatol., 48, 181-3, 1967より改変より)。

全然ちゃうやん!

ぱっつん

 

したがって、吸収率が高いところに強いステロイド剤を長期間使うと副作用が出やすくなることがあるので1ランク弱いものを選ぶことがすすめられます。

また、乳幼児の場合は同じく強さを1ランク下げるか、あるいは非ステロイド性のものを使うことがおすすめです。

これは覚えといた方がええね!

ぱっつん

 

そして、実際の塗り方についてもたくさんの量を擦り込むように塗られる方がいますが...

これはNG

ハヤシ

 

擦り込まずに優しくのばしながら塗ること。

量に関しても、人差し指の第一関節ほどの量で両手のひらくらいの面積は塗ることが出来るのでご参考に。

 

さらに塗る回数ついては1日1~2回で、症状が和らいでくれば回数を減らすようにしましょう。

仮に5、6日ほどしても症状が改善しない場合や患部に異常が見られる場合はすぐに医療機関を受診するようにして下さい。

 

まとめ

ステロイドというとどうしても「強い」「副作用が怖い」お薬とイメージが...

確かにこのイメージが全て間違っているわけではありません。

 

ただし、今回お話ししたように正しい知識のもとで使うことが出来れば大きな効果が得られるお薬でもあります。

今回は外用薬を中心に上手な使い方をお話しましたが、今後内服薬を服用する場面が訪れるかもしれません。

 

そんな時は医師、薬剤師が細かく服用する際の注意点をお話されると思います。

しっかりと耳を傾け、正しい服用を行ってください。

 

少しでも不明な点があれば、かかりつけの医師や薬剤師にすぐに相談することも忘れずに!

ハヤシ

 

 

大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ハヤシ

 

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