健康志向でサプリメントを飲む人増加中!お薬と何が違う?薬剤師が分かりやすく説明してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
普段お薬を飲んでいる人もいらっしゃると思いますが、
お薬を飲んでいなくても「サプリメント」を飲んでいるという人もいるでしょう。
あなたはどうですか?
ハヤシ
実際のところ、「〇〇にいいから」「健康維持のため」なんて理由でサプリメントを飲んでいらっしゃる方は意外に多いようです。
しかし、サプリメントはお薬ではありません。
サプリメントは基本的には食品と同じ扱いです。
ハヤシ
そうなん!
ぱっつん
つまり、お薬のように私たちの体の構造あるいは機能に影響する効果を認められたものではありません。
ただ、注意したいのはお薬と併用することでその効果に影響を及ぼしたり、たくさん飲むことで逆に体調を崩すなんてこともあったりします。
そこで今回は「サプリメント」について。
お薬との違いや服用する際の注意点などについてお話します。
是非ご参考に!
ハヤシ
ちなみに前回はこんなお話をしました。
ハヤシ
サプリメントって何?お薬との違いは?
では、サプリメントとは実際にどういった扱いのものなのか?
お薬とどう違うのか?についてお話していきます。
そもそもサプリメントって何?
私たちがよく耳にするサプリメント、あるいは健康食品ですが...
医薬品のような法的な定義はありません。
ハヤシ
マジ!?
ぱっつん
「じゃあ、サプリメントって何?」と疑問に思うところですが、実際は「栄養補給や健康維持」を目的とする健康食品のうち、特定の成分を濃縮した錠剤やカプセル剤を指すことが多いです。
ただ、菓子や飲料の形態をしたものも広くサプリメントと呼ばれることもあります。
ハヤシ
お薬との違いとは?
言わずと知れた通り、お薬は病気の症状を抑えたり、予防したり、その効能効果を厚生労働省が認可したもの。
それに対して、上でお話したようにサプリメントは例えば私たちが不足している栄養を補うものであり病気の予防や治療には使えません。
したがって、サプリメントは食品類と明確な違いはなく、お薬と間違って捉えられるような記載や広告を行ってはいけません。
しかし、一方でそれに違反して効能効果を謳って販売しているケースも。
残念なことに「健康被害が出た」と報告されることもあります。
ハヤシ
例えば、「花粉症が治った」「関節の痛みが和らいだ」「便秘が解消された」「子供のアトピーが治まった」などといったフレーズが記載されたサプリメントを購入する際はよく注意するようにしましょう。
また、最近は海外のサプリメントをネット購入して健康被害に至ることもあります。
あくまでも自己責任のケースですが、リスクのあること認識して購入には注意が必要です。
ハヤシ
なるほど
ぱっつん
気をつけて欲しいサプリメントとお薬の併用
サプリメントというと一番に思い浮かぶのがビタミン剤や鉄剤、カルシウム剤など。
あくまでも私たちの健康保持・増進のためのものです。
そのため、健康被害などは一見ないように思われますが、必要以上に飲んだり、複数のサプリメントを一度に飲んだり、あるいはお薬と併用すると効能効果に影響するケースがあります。
サプリメントの飲み方と注意
まずサプリメントの飲み方として正しいのは、それぞれのパッケージに指示された通りに飲むこと。
多くの場合、「1日〇粒を目安に飲みましょう」と記載されています。
見たことある!
ぱっつん
お薬のように飲むタイミングが明確に指示されていないことがほとんどなので、一度に複数錠を飲んでも何回かに分けても構いません。
そういった意味ではお薬のように飲み忘れることが少ないと言えます。
ハヤシ
ただお薬のような効能効果がないからといって目安を超えて飲むのは避けること。
決してそれがビタミン剤だとしても健康被害が起こる確率はゼロではないことを知っておきましょう。
また、複数のサプリメントを飲む際も注意が必要です。
ハヤシ
中にはビタミンDとカルシウム剤やビタミンB群の組み合わせなどは吸収や健康効果が高まるケースもあります。
しかし、一方で食物繊維とミネラル類の場合などは食物繊維の摂り過ぎで下痢を起こしてしまい、せっかく摂ったミネラル成分が排出。
結果、腸での栄養の吸収が低下してしまうことがあります。
ハヤシ
へぇ~
ぱっつん
注意が必要なお薬✕サプリメントの飲み合わせ
お薬とサプリメントの飲み合わせによってお薬の効果を弱めたり、逆に強めたりするので注意が必要な場合があります。
カルシウム拮抗薬×フラボノイド配合サプリメント
フラボノイドはポリフェノールの一種で抗酸化作用により生活習慣病や老化防止の作用が期待できます。
しかし、血圧を下げるお薬のカルシウム拮抗薬はフラボノイドによる代謝酵素の阻害で効果が強まってしまうことがあるので注意です。
血圧のお薬を飲んでいる人はチェックしてみて下さい。
ハヤシ
セントジョーンズワート
セントジョーンズワートはセイヨウオトギリソウと呼ばれるハーブの一種です。
気分を安定させたり、高揚させる働きがあると言われています。
しかし、一方でお薬との飲み合わせに注意が多いのも特徴。
例えば、抗てんかん薬のフェニトイン製剤や気管支拡張薬のテオフィリン製剤との飲み合わせはお薬の効果を弱めてしまうことがあります。
ビタミンK×ワルファリン製剤
ビタミンKを含む青汁やクロレラなどは好んで飲んでいる人が多いと思います。
しかし、血液をサラサラにする抗凝固薬であるワルファリンとの飲み合わせは、ビタミンKによってその効果が阻害、弱まってしまいます。
この他にも飲み合わせに注意が必要なものはあります。
現在サプリメントを飲んでいたり、これから飲もうと思っていてお薬を服用中の方はかかりつけの薬剤師にご相談ください。
ハヤシ
まとめ
健康志向が強まりサプリメントを飲んでいる方は増加傾向に。
その利用者は大人だけにとどまらず、子供や幼児にも広がっています。
しかし、食品と同じ扱いとされるサプリメントと言えども目安量以上に飲んだり、お薬との併用には注意が必要です。
そして、お薬と違い効能効果は認可されていないものであることもしっかりと覚えておきましょう。
あくまでも健康保持・増進を目的にサプリメントをご活用ください。
ハヤシ
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ