市販されているお薬と医師が処方するお薬はどう違うの?けっこうマジメに解説したみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
ぱっつんはOTCって知ってる?
ハヤシ
なんや?
新しい韓国のアイドルグループかなんか?
ぱっつん
チッチッチ
薬局とかドラッグストアで買える一般用医薬品のことですやん。
ハヤシ
なんかムカつく。
ぱっつん
OTC医薬品は薬局やドラッグストアで薬剤師や登録販売者に相談しながら買えるお薬のこと。
一昔前は「大衆薬」「市販薬」なんて呼ばれていたけれど、2007年よりOTC医薬品と呼ばれるようになりました。
病院に行かなくても購入できることから咳が出たり、鼻水が出るなど風邪の初期症状だったり、お腹が痛くて下痢したときなどに購入したことがある人も多いことと思います。
これからは自分の健康は自分で守るセルフメディケーションの時代。
そのため、OTC医薬品の上手な選び方は必須です。
今回はOTC医薬品とはどんなお薬で、医師が処方するお薬とどう違うのか?どう選べばいいのか?
お話ししたいと思います。
是非お読みいただいてご参考にしてください。
ハヤシ
りょ(了解)!
ぱっつん
市販されているお薬(OTC医薬品)って何?
OTC医薬品は薬局、薬店、ドラッグストアなどで処方箋なしに購入できる医薬品。
薬剤師などに相談してアドバイスを受けながら、自分の判断で使用できるお薬です。
ハヤシ
便利やん。
ぱっつん
成分量やその種類は決められた範囲内のもので安全であるものとされています。
さらに、その使用方法などに関しても添付文書と言われる説明書がついているのでどの人にも使用しやすいようになっています。
2009年6月からは販売方法が変わったことで薬剤師以外にも登録販売者と言われる試験に合格した必要な知識を持つ者も販売できるようになり、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどでも購入できるように。
OTC医薬品はますます身近なものになってん。
ハヤシ
へぇ~
ぱっつん
ただ、現在はひとくくりにOTC医薬品と言っても色々あって大きくは「要指導医薬品」と「一般用医薬品(第一類から第三類)」に分類されています。
特に副作用や相互作用など安全性を注意すべきものである要指導医薬品や一般用医薬品のうち第一類医薬品は
薬剤師以外は販売できないことになってんねん。
ハヤシ
そうなんや。
ぱっつん
OTC医薬品と医療用医薬品の違いって何?
ではOTC医薬品と医師が処方する医療用医薬品は何が違うのか?
それは「目的」です。
ハヤシ
目的?
ぱっつん
医師が処方するお薬は当然、その時の症状を診察・診断し、改善・治癒することを目的としています。
そのため、それぞれの患者さんに対して同じ病気であったとしても年齢や症状などによって選択されるお薬が違ったりすることや用量、飲み方が変わることは多々あります。
それに対してOTC医薬品は購入する方の安全を確保することが第一目的。
年齢や体形など様々な方々が購入する可能性があるため、有効成分の含有量も医療用医薬品に比べ少ないものが多いのもそのためです。
だから、お薬としての効き目としては医療用医薬品よりも優しくて、主に症状が軽い初期段階に使用するように作られてんねん。
ハヤシ
なるほどね。
ぱっつん
医療用医薬品と同じ成分であっても使用回数などが制限されているものがあるのは、長い期間漫然と使用しないようにして症状が改善しない時は速やかに医師の診察を受けることを促すためだったりします。
以上のように医療用医薬品とOTC医薬品には「目的」に大きな違いがあります。
あくまでもOTC医薬品は症状の軽い初期段階で使用するお薬。
用量・用法をきちんと守って服用。
それでも症状が改善しない時には自己判断で用量や飲む回数を増やしたり、漫然と飲み続けることは絶対にしないように!
ちゃんと医師の診察を受けるようにしましょう。
ハヤシ
オッケー!
ぱっつん
OTC医薬品の上手な選び方
OTC医薬品はあくまでも当事者やそのご家族が判断して購入するお薬です。
安全性が最優先されてはいるものの、購入の際はその症状をより具体的に薬剤師に伝えて他に服用中の薬があれば必ず伝えることが上手にOTC医薬品を選ぶ大前提となります。
それから、お薬手帳がある人は必ず持参して薬剤師に見せることも忘れへんように!
そうすることで今の症状に合ったより的確なお薬の提案を受けることができるからね。
ハヤシ
お薬手帳ってこういう時にも役立つんやな。
ぱっつん
たとえ、処方されたことがあるお薬と同じ成分のお薬であったとしても服用方法や回数を勝手に変えたりしないこと。
また、自分が飲んでいて残ってしまったお薬を子供に同じように飲ませたりしないように。
いくら安全性を優先しているOTC医薬品であっても、その使用方法を守らなければ重篤な副作用を起こす可能性はあるからね。
ハヤシ
ついついやってしまいそうで注意せなあかんな。
ぱっつん
OTC医薬品を購入したら、必ず自分で添付文書に目を通すこと。
そこに書かれた用法用量を守り、副作用症状にどのようなものがあるのか確認した上で服用を開始するようにしましょう。
まとめ
OTC医薬品は医師の診察を受けることなく購入できる便利さから、病院に行く時間がなかなか作れない人にとってはすごくありがたく感じる人も少なくないでしょう。
しかし、一方で自己の判断のもとで購入することから、そのリスクを回避するために薬剤師や登録販売者により具体的に相談することが必要となります。
特に持病がある方や妊娠中、あるいはその可能性がある方などは医療機関への受診をおすすめします。
どうしても、その時間が取れない場合にはお薬手帳などを利用するなどして情報を漏らすことなく伝えるようにしてください。
購入方法が便利であることは確かですが、OTC医薬品はセルフメディケーション、つまり自分の健康を自分で守るためのものであることを忘れずに。
医療機関を受診する時間を短縮できても、
自分自身の健康を守るために、決して情報提供は面倒に思って短縮しないようにしましょう。
ハヤシ
みなさまのご健康を願っております。
薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ