コーヒーは糖尿病に良いのか？それとも…その真偽のほどをまとめてみた

2022年2月27日

2023年6月5日

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薬剤師ハヤシ

　

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大阪で薬局を営んでいます薬剤師ハヤシです。皆さんの健康をサポートする情報やお薬に関する記事を書いています。趣味はイラスト、スポーツ観戦。普段は、その辺にいる大阪のおっさんです。

こんにちは、薬剤師ハヤシです。

みなさんはコーヒーをよく飲むタイプ？

コーヒーについては健康への影響に関することが色々と言われており、中でも血糖値に関する意見は

では、私たちがよく口にするコーヒーってホントのところ、血糖値にどう影響するのか？

今回は「良い」と言われる理由と「良くない」と言われる理由を交えながらまとめてみました。

手軽で美味しいインスタントからスターバックスのようにちょっとした贅沢として楽しむものまで、コーヒーは私たちの生活にすごく浸透した飲み物。

ズバリ、コーヒーは糖尿病に良いのか？それとも良くないのか？

コーヒーが糖尿病に対して良いのか？、それとも良くないのか？と言われる一方で、糖尿病は疑わしき人を含めると罹患している日本人は5~6人に1人と言われています。

そんな国民病とも言うべき糖尿病に対してコーヒーはどんな影響を与えるのか？

コーヒーが糖尿病に「良い」と言われる理由

良い理由として結論から言うと、

特に糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つインスリンが不足するタイプの2型糖尿病に対しては日本だけでなく、多くの国々でその効果が発表されています。

例えば2009年に国立国際医療研究センターが行った40〜60歳の日本人男女、約5万6,000人を対象とした調査結果の内容はコーヒーを「1日に3～4杯」飲む人は「ほとんど飲まない」人に比べて2型糖尿病の発症リスクは男性17%、女性38%低下したとのこと。

この結果が得られた原因の一つとしては、コーヒーにはストレスを緩和させる可能性があると示唆されています。

また、コーヒーに含まれるポリフェノール（クロロゲン酸）が糖吸収を抑制することが理由とも言われています。

コーヒーが糖尿病に「良くない」と言われる理由

一方、良くないと言われる理由は？

コーヒーと言えば、真っ先に思いつくのがカフェイン。

そのため、糖尿病患者がコーヒーを飲む際は注意する必要があり、砂糖入りのコーヒーは血糖値をさらに上昇させてしまうので合併症のリスクが上がると指摘しているものもあります。

ただし、こうした研究の中には相当なカフェインの量を含むコーヒーを対象としているケースもあり、普段私たちが飲むコーヒーのカフェイン量なら問題ないという意見もあります。

じゃあ、いったいどっち？

じゃあ、結局のところどっちが正しいのか？

結論としては、「糖尿病予防に効果がある」「糖尿病患者の血糖値を上げてしまう」の両方とも正しいです。

ただし、コーヒーを単独で飲むよりも食べ物と一緒に飲むことで血糖値の上昇は緩やかになって望ましいという研究結果もあり、カフェイン抜きのコーヒーにするとその効果はさらに上がるという結果も！

また、コーヒーを飲んだ直後の血糖値は一時的に上昇するものの、

以上のことから、コーヒーは糖尿病患者にとってはその飲み方や成分に注意が必要であるが飲んではダメと言うことはなく、その他の人にとっては糖尿病予防の効果が得られることはほぼ間違いないと思われます。

コーヒーとの正しい付き合い方とは？

コーヒーのリスクを減らして、その効果だけを得るにはどう付き合っていくべきか？

もし、あなたが糖尿病もしくはその予備群なら

糖尿病患者の1日の最適なカフェイン量については正式には定められてはいませんが、他の飲み物からもカフェインを摂取すると考えると1日2杯までとするのが良いと思われます。

これに対して健康な成人であれば、3～5杯程度が目安になります。

また可能ならデカフェイン（カフェインなし）のコーヒーを選ぶようにしましょう。

砂糖に関してもさらに血糖値を上げる原因になるので少なめに、あるいは無糖のものを選ぶように。

まとめ

コーヒーは血糖値のコントロールに関して良い面、悪い面の両方があるのは事実ですが、健常人にとって中長期的にみると2型糖尿病に対して発症予防効果があるのも間違いないと思われます。

まだまだ分かっていないことも多いですが、今わかるコーヒーの良いとこ取りするためにはまずはカフェイン量に注意すること。

砂糖を極力入れないようにすることが重要です。

私たちの嗜好品として広く愛されているコーヒー。

健康にも配慮しながら楽しむための参考になれば幸いです。