急に襲ってくる足のつり!「こむら返り」「足がつる」原因と予防対策を薬剤師が分かりやすく説明してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
寒波がやってきて、めちゃくちゃ寒い日が続きますが...
こう寒いと寝ている間に急な痛みに襲われたりしないでしょうか?
そう「足がつる」症状です。
ハヤシ
「足がつる」、特にふくらはぎがつる「こむら返り」といった症状は年齢とともにその頻度は上がる傾向があります。
50歳前後のほとんどの人が「就寝中に足がつった」経験があると答えているデータもあるくらい。
確かにそんな気が...
ぱっつん
冬の時期に起こる「足のつり」は一般的に寒さによる「冷え」が原因であるとされていますが、実はそれ以外の理由でも起こったりします。
今回は「こむら返り」「足のつり」についてその原因と予防、お薬を含めた対処法についてまとめてみました。
きっと夜中に急に足がつって目が覚めてしまうと悩んでいらっしゃる方もいるかと。
まだまだ寒くなる冬を乗り越えるために是非ご参考に!
ハヤシ
ちなみに前回はこんなお話をしました。
ハヤシ
めっちゃ痛い!「こむら返り」「足がつる」の原因とは?
ではまず「足がつる」とはどんな状態で?どんな原因で起こっているのか?を説明していきます。
「足がつる」ってどんな状態?
突然起こり、急激な痛みが発生する「足がつる」という状態はふくらはぎ、足の裏、ふとももなどの筋肉が収縮し激しくけいれんして起こります。
めっちゃ痛いよなぁ~
ぱっつん
「こむら返り」という言い方をすることもありますが、これは「こむら(ふくらはぎ)」に起こることが多いことから名づけられたとも言われています。
足がつる症状が起こるのは運動中もしくは全く何もしていない時の2パターン。
普段運動不足の人が急に激しい運動をした時に起こる場合もあれば、寝ている時に急に起こる場合もあります。
後者は年齢が高くなるほど多いです。
ハヤシ
...
ぱっつん
どんな原因で足がつるのか?
ではどうして足がつったりするのか?
実はその原因ははっきりとはわかっていません。
えっ、そうなん!?
でも、寒かったりして冷えたらつったりするけど?
ぱっつん
確かに「冷え」も足がつる原因の一つとして挙げられるんやけど...
ハヤシ
足がつる原因ははっきりと分からないまでも考えられるものとして「筋肉の疲労」「冷え」「ミネラルバランスの乱れ」だと言われています。
冒頭で挙げたように運動不足の方が急に激しい運動をした時など足がつったりしますが、これは過度な運動が「筋肉疲労」させることが原因。
急に走ってつったことあるわ。
ぱっつん
この場合、筋肉は働きが悪くなり異常な収縮が発生。
激しい痛みを伴う「足がつる」状態が起こります。
また「冷え」が起こると皆さんも知っての通り血行不良になります。
血行不良は筋肉が緩まるのを妨げ、収縮しやすい状態を作ることになり、足がつりやすくなります。
最後に「ミネラルバランスの乱れ」について。
ミネラルは私たちが体に欠かせない栄養素であり、特にカルシウムやマグネシウムは筋肉を働かせるための重要な役割があります。
そんなミネラルが不足する状態(電解質異常)が起こると足がつりやすくなります。
このような原因は例えば寝ている間にも起こっています。
汗をかいてミネラルバランスが乱れたり、寝相が悪く足が冷えて血行不良が起きたり。
(←寝相が悪い人)
ハヤシ
これに加えて日中、運動をして筋肉が疲労した状態でいるとより足がつりやすい状況に。
こうして寝ている間の突然の「足がつる」症状が起こります。
また、歳を重ねるとつりやすくなるのは筋肉量の低下で疲労しやすい状態に加え、冷えやすかったり、基礎疾患(糖尿病、腰椎椎間板ヘルニア、動脈硬化など)も要因となるためです。
どうすればいい?「こむら返り」「足がつる」の予防と対処法
ここまでのところでお話したように足がつる原因の主なものが「筋肉の疲労」「冷え」「ミネラルバランスの乱れ」であることからこれらを解消することが予防のポイントとなります。
なるほど!
ぱっつん
筋肉疲労をそのままにしないで!ストレッチしよう
日中に運動をして筋肉疲労が起こったまま、ほおっておくことは注意!
筋肉がゆるむことなく、またミネラルが不足、血行不良も起こしがちなので足がつりやすくなってしまいます。
これを防ぐためにはストレッチ。
ハヤシ
足首を倒すように伸ばしたり、手前に曲げてみたり、ふくらはぎを意識したストレッチが効果的です。
また、入浴後にふくらはぎを軽くマッサージするのもおすすめ。
硬くなった筋肉がほぐれるのはもちろん、血行も促進されます。
やってみよ!
ぱっつん
足元の冷えも温めて対策!
底冷えする寒さに芯から冷えるとつりやすくなってしまいます。
こんな時は筋肉もカッチカチに!
これらを防ぐにはまずはしっかりと温めること、お風呂に入って温めてあげましょう。
入浴する時間がない時は
足湯などして足元だけでも温めてあげるように。
ハヤシ
また普段の冷え対策にレッグウォーマーなどをして足元が冷えにようにするのもおすすめです。
寝る前の1杯の水分補給が分かれ道!
寝ている間に足がつることが多い原因の一つに
「脱水」が挙げられます。
ハヤシ
普段から水分補給をこまめにして、特に運動の前後はたくさん摂るようにしましょう。
そして、寝る前も「おしっこが近くなるからなぁ~」てな感じで避けるのではなく、コップ一杯のお水を飲むようにしましょう。
...
ぱっつん
この時、あまりに冷えすぎたお水だとかえって冷えるので常温にちかいものを飲むようにして下さい。
足がつってしまったら「芍薬甘草湯」!?
では、実際に足がつってしまったらどうしたらいいのか?
足がつってしまった時、筋肉は縮んだ状態に。
この状態を解消するにはゆっくりとつま先を引き上げてふくらはぎを伸ばし、そしてまた戻すのが有効です。
それよくやるよね~
ぱっつん
また、こむら返りのお薬といえば
「芍薬甘草湯」が超有名!
ハヤシ
芍薬甘草湯は筋肉の緊張を緩めて、けいれん、痛みを抑える作用があります。
漢方というと「即効性がない」イメージですが、このお薬は効果が早いので足がつった時にすぐに飲めるように常備しておくといいでしょう。
さらに市販薬もあるんでお求めやすい!
ハヤシ
ただし、このお薬に含まれる生薬「甘草」は血圧の上昇が起こることがあるので日頃血圧が高い方は十分に注意して薬剤師等に相談するようにして下さい。
まとめ
年齢を重ねるに従い、悩まされる方が多い「足のつり」「こむら返り」。
ハッキリとした原因がわからないため、非常にやっかいな症状ですが...
予防することはできます!
ハヤシ
今回お話したようにポイントは3つ「ミネラルバランスを乱さない」「冷えを防ぐ」「筋肉疲労を放置しない」。
そのための方法をお話しました。
まだまだ寒い季節が続くので足がつることが多くなることと思います。
ぜひ今回紹介した予防策を実践して、健康に過ごせるようにしていただけると幸いです。
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ