甘党が気をつけるのは糖尿病だけじゃない!?砂糖依存症のリスクを薬剤師が分かりやすく説明してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
疲れた時や食後にどうしても甘いものが食べたくなることありませんか?
こうした時、甘いものを口にすると癒されたり、幸せを感じた経験ありますよね。
うんうん!
ぱっつん
そう甘いものには人を癒したり、幸福感を感じさせる効果があります。
ハヤシ
しかし、一方で甘いものを過剰に食べ続けることで食べないとイライラしたり、疲労を感じやすくなることも。
もちろん糖尿病も気をつけないといけませんが、それ以外の意外な病気のリスクが上がってしまうことだってあります。
だけど分かっていても止められないのが甘いもの。
甘いもの好きにとってはそれが食べられないことは物凄く苦痛かもしれません。
簡単には止められへん...
ぱっつん
そこで、今回は甘党のみなさんが気をつけるべき砂糖の摂りすぎ「砂糖依存症」を中心にそのリスクについてお話します。
今の自分の状態と比較して甘いものとの付き合い方を見直すきっかけになればと思います。
ハヤシ
ちなみに前回はこんなお話をしました。
ハヤシ
知っておこう!甘いものが欲しくなるメカニズム
食後のデザートに甘いものを食べて幸せを感じ満足するといった経験は普通の人なら誰しもあること。
でも、中にはとにかく甘いものを口にしていないと落ち着かない、次から次へと甘いものが欲しくなるという人がいます。
これがいわゆる「砂糖依存症(糖質依存症)」です。
ハヤシ
砂糖依存症?
ぱっつん
実は砂糖には中毒性、依存性があると言われ、「マイルドドラック」と呼ばれることも。
その効力はアルコールに匹敵するとも言われます。
では、どうして砂糖依存症が起こってしまうのか?
ハヤシ
わたしたちの体は食事で糖質を摂ったり甘いものを食べると、血糖値が上がることは皆さんも知っていると思います。
特に空腹時のそうした行為は血糖値を急上昇させることになります。
こうして上がった血糖値に対して今度は血糖値を下げようとインスリンが分泌し、血糖値は急降下することに。
血糖値の急降下は脳をだまして結果的に「空腹」と判断、甘いものや糖質をもっと摂るように指令を出してしまいます。
この悪循環が続くことが砂糖依存症のきっかけとなります。
そうなんや
ぱっつん
また、甘いものを食べるとドーパミンやセロトニンなどの幸せホルモンが放出し、幸福感を得られるように。
この成功体験が癖になって無意識に甘いものを求めるようになってしまい砂糖依存症になるケースもあります。
当てハマってるかも...
ぱっつん
そもそも砂糖や糖質は甘いものだけでなく、調味料や加工食品、飲料水にも含まれており、そのうえこうした習慣が重なることが砂糖依存症の発症リスクを上げるのです。
過剰摂取が引き起こす「砂糖依存症」のリスク
実際に砂糖依存症になると、わたしたちにどんなリスクがあるのか?
誰もが真っ先に思いつくのが糖尿病だと思います。
ただし、糖尿病は一例にすぎず他にも様々な症状が現れるようになります。
そうなん!?
ぱっつん
ビタミン、カルシウム不足
甘いものをたくさん食べると糖質を消化するためにビタミンB群やカルシウムが大量に必要になります。
つまり、甘いものを食べれば食べるほどビタミンB群、カルシウムが不足してくることに...
ハヤシ
ビタミンB群のうちB1はエネルギーの産生に必要な栄養素で疲労回復のビタミン。
その不足はイライラしたり、落ち込んだり、集中力が欠如したりします。
またカルシウムの不足は骨粗しょう症を引き起こすことも!
結構大変やん!
ぱっつん
糖化で老化
甘いものを食べ過ぎると糖分が蓄積する「糖化」という状態に。
余分な糖はタンパク質と結びついて、最終的には「AGEs(終末糖化産物)」という老化を促進する物質を生成することになります。
それはヤバい!
ぱっつん
糖尿病からの認知症
糖尿病は高血糖の状態が続く生活習慣病。
そして、わたしたちは血糖値を下げるためにインスリンを分泌します。
ここで注目すべきなのがインスリンはアミロイドβという脳の老廃物を分解するのに関わっていること。
さらにアミロイドβの蓄積がアルツハイマー型認知症を引き起こすということです。
つまり、インスリンの働きが悪くなるということはアミロイドβの分解も悪くなり、結果としてアルツハイマー型認知症の発症リスクが上がるということを意味します。
ハヤシ
甘いものとの上手な付き合い方
ここまでのお話で甘いものの摂り過ぎによるリスクが様々あることは理解できたと思います。
ただ、これらを全く食べない、糖質を摂らないというのは無理な話。
なので、リスクを理解したうえで「食べ過ぎない、摂り過ぎない」ように上手に付き合う必要があります。
手の届くところに甘いものを置かない!
ついつい甘いものに手が届いてしまうならお菓子の買い置きなどせず、あってもすぐ手に届くような場所には置かないように。
...
ぱっつん
コンビニに行くとついつい買ってしまう人も多いと思うので、本当に必要なもの以外は買わないように事前に買うものを決めておくのも重要です。
疲れたらすぐに甘いものではなく...
疲れたらすぐに甘いものを食べて癒されたいと思っても、ここは我慢!
体を少し休めて暖かいお茶やコーヒーを飲んで一息つくようにしましょう。
気持ちが落ち着かない、イライラするなら...
イライラしてもすぐに甘いものを食べたりせず、散歩やストレッチなど適度な運動をしたり、早寝早起きを実践することで生活リズムを整えることを優先しましょう。
小腹が空いても...
小腹が空いてもお菓子を食べたりせず、その代わりにフルーツやサツマイモなどを食べるのが良いでしょう。
ただし、食べ過ぎないように注意してください。
ハヤシ
まとめ
最近はスイーツなんかも種類が豊富で、しかもどれも美味しいのでついつい食べ過ぎてしまうことも多々あります。
ただし、わたしたちが毎日口にする食事の中には砂糖が既に含まれており、さらにこうしたものを食べることで食べ過ぎてしまうことになります。
何かのお祝い事や特別な日に食べたりすることは良いと思いますが、習慣となってしまうとマズいことは今回のお話で十分理解できたのではないでしょうか?
ハヤシ
特に甘党の方はこれからの自分の健康のため、上手な付き合い方をするきっかけになれば幸いです。
是非、参考にしてください。
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ