貧乏ゆすりは貧乏ではなかった!多くの健康効果を持つ貧乏ゆすりを薬剤師が分かりやすく説明してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
あなたはついついしてしまう癖ってありますか?
例えば、子供の頃などに無意識にしてしまっていた「貧乏ゆすり」なんてどうでしょう?
貧乏ゆすりはその名の通り、あまり良くないイメージ。
知らず知らずのうちにやってしまっているのを親なんかにみられた日にゃ...
「みっともないから止めなさい!」なんてよく怒られたわ
ハヤシ
ありそうなタイプやな
ぱっつん
しかし!
怒られたり、注意されたりした悪いイメージ満載の「貧乏ゆすり」が実は実は健康効果があることが明らかになっています。
例えば、長時間座って過ごす人は死亡リスクが高くなるという研究結果がある一方でエクササイズとして「貧乏ゆすり」を取り入れることによりそのリスクが低下するという研究結果も!
マジ!?
ぱっつん
今回は「実は貧乏ゆすりは貧乏でなかった」ことを解説し、その健康効果と正しい?貧乏ゆすりの方法を紹介します。
もはや貧乏ゆすりではなく「健康ゆすり」であり、私たちの健康を支えるエクササイズにもなり得るので是非参考にしてみて下さい。
ちなみに前回はこんなお話をしました。
ハヤシ
貧乏ゆすりの健康効果!
貧乏ゆすりって、どうしてしてしまうのか?
ストレスを感じている時や脚がムズムズして動かしたくなる「むずむず脚症候群」など、いくつか理由が挙げられますが...
はっきりとはわかっていないことも多いようです。
ハヤシ
ただ、やってみるとわかるように貧乏ゆすりは膝や股関節を小刻みに動かすことですが、ふくらはぎの筋肉がゆすれらていることに気づきます。
さらに、何だかポカポカして血流が良くなっている感じも。
確かにポカポカするよな
ぱっつん
貧乏ゆすりは下肢の血流が滞らないように血液を押し上げるふくらはぎの筋肉を動かし、全身に血液を運ぶように促すことで死亡リスクを低下させることが期待できるという研究結果もあります。
では、具体的にどんな疾患や症状に対して効果があるのか?
紹介していきます。
貧乏ゆすりの健康効果:変形性股関節症
立ったり、座ったりと日常の動作において重要な役割を行っている股関節。
その股関節の関節軟骨がすり減り、骨同士が直接当たるようになって痛みが感じるようになるが変形性股関節症です。
うちのばあちゃんがそうやわ
ぱっつん
場合によっては左右の足の長さが違ってくることもあり、その治療としては人工関節に置き換える手術や痛み等を軽減するための薬物療法の他、運動療法があります。
そして、運動療法の一つとして行われているのが貧乏ゆすりに似た運動「ジグリング」です。
ハヤシ
貧乏ゆすり(ジグリング)をすることで痛みの軽減だけでなく、股関節間の隙間が拡がる効果も期待できると言われ、何より最大の利点は年齢や症状の重さに関わらず、座ったままできる気軽さが挙げられます。
貧乏ゆすりの健康効果:エコノミークラス症候群
多くの人が耳にしたことがあるエコノミークラス症候群。
この症状を予防することに対しても貧乏ゆすりは有効であると考えられています。
そうなん?
ぱっつん
エコノミークラス症候群は窮屈な姿勢や場所に長時間いることで血流が悪くなり、血栓が発生。
痛みや腫れ、さらには血管を詰まらせて息苦しさや胸痛といった症状が現れたりします。
そこで貧乏ゆすり!
ふくらはぎの筋肉が動かし、血流を改善するので血栓予防ができると考えられています。
ハヤシ
貧乏ゆすりの健康効果:浮腫み、冷え
実際に今、貧乏ゆすりをやってみて下さい。
ふくらはぎを中心に血液が流れている感じがしてきてポカポカしてきませんか?
実際に貧乏ゆすりを行う前と後では皮膚の体温が2度ほど上昇したという実験結果もあるそうで冷えに対する効果が期待できます。
すごいやん!
ぱっつん
また、先ほどもお話ししたようにふくらはぎの筋肉を動かすことで血流が改善されるので浮腫みの解消も期待できます。
まだまだあるぞ!貧乏ゆすりの健康効果
ここまで紹介した健康効果以外にも挙げられるのが、脳や心に対する効果。
貧乏ゆすりで血流改善が見込まれることで、当然脳への血流も良くなり集中力の向上が見込まれるとか。
さらには「幸せホルモン」と言われるセロトニンは規則的なリズムで繰り返される運動でその分泌量が増えるらしく、
そのため貧乏ゆすりが有効で気持ちを落ち着かせるため、勧められるケースがあります。
ハヤシ
効果を得るための正しい!?貧乏ゆすりの仕方
たくさんの健康効果がある貧乏ゆすり(ジグリング)。
効果を正しく得るためのポイントがあるのでここからはそれを紹介します。
ハヤシ
そう。
じゃあ聞くわ。
ぱっつん
貧乏ゆすり(ジグリング)の基本姿勢
椅子は足裏がピッタリとつくもの用意しましょう。
膝の角度が重要!
脚が膝よりも前に出ないように90度ないし90度以内にするようにしましょう。
膝よりも足が前に出ると股関節に余計な力が入ってしまうので注意です。
ハヤシ
また、両足は開いても閉じてもOKです。
貧乏ゆすり(ジグリング)の仕方
つま先をつけたまま、左右のかかとを床から2㎝程の高さまで小刻みに上下させます。
この際、左右同時でも交互でもOK、動かす早さも特に決まりはなく自分のペースでOKです。
理想は1日2時間ほどを目安に3カ月くらい行うことですが、痛みが起こらない無理のない範囲で行うことから始めて下さい。
いきなり2時間は無理やわ
ぱっつん
一度にせず、何回か分けて。
くれぐれも無理のないように。
ハヤシ
まとめ
貧乏ゆすりというと良いイメージはなく悪い癖として注意されるものでしたが、今回紹介したように健康効果を理解して正しく行うと非常に意味ある運動なります。
テレワークが進み、一日中座って過ごす方が増えている中、これほど簡単にできて健康効果がある運動はないので是非取り入れてみて下さい。
また、お家にお年寄りがいる方も下半身の筋肉が落ちないように教えてあげてくださいね。
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ