乾燥肌対策!ヒルドイドなどの保湿剤の使い分け、選び方、スキンケアは?まとめて説明してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
季節が変わり始めると、お肌の乾燥、かさつきを感じている方も少なくないのでは?
お肌が乾燥すると敏感になって外から刺激をうけることでかゆみや炎症に発展してしまうことがあります。
最近お肌がカサカサやわ。
ぱっつん
歳ちゃう?
ハヤシ
ちゃんと保湿剤でスキンケアしなあかんわ。
ぱっつん
スキンケア大事やもんな。
ハヤシ
最近はマスク生活も長くなり、余計に乾燥、肌荒れが気になる方も。
そんな方こそ保湿剤を使いケアすることで肌状態の悪化を防ぐことが必要です。
例えば、保湿剤としてよく耳にするヒルドイドは医療用と同成分のOTC医薬品がドラッグストアなどで販売されています。
このことからもわかるように乾燥肌は自分自身でケアすることが十分可能です。
ただし、保湿剤と言っても数種類あり、その使い分けは必要。
そして、かゆみや炎症が起きている場合はさらに選択肢が変わってきます。
そこで今回は保湿剤について。
ヒルドイドをはじめとする保湿剤をどう選び、どう使い分けてスキンケアを行うのかお話しします。
最近流行りの「美容男子」もご参考に。
ハヤシ
乾燥肌の原因とは?
乾燥肌というと寒くなる季節によく起こる印象ですが最近は冷暖房などエアコンを使う期間も長くなり、決してひと時の問題ではなくなっています。
確かに一年中お肌のかさつきを感じることあるわ~
ぱっつん
そもそも乾燥肌とは水分や皮脂の不足が原因で起こるもの。
特に水分に関しては本来私たちの体が角質層でおおわれていることでバリアの機能を果たしており、その蒸発を防いでいるはずなのですが…
新陳代謝が乱れ、紫外線によるダメージ、空調機による乾燥、ビタミン不足、そして加齢。
これらが原因でこのバリア機能が低下してしまい、水分の蒸発や外部からの刺激に敏感になってしまうんです。
ハヤシ
今や季節の要因だけでなく、生活環境の変化や乱れ、ストレスが乾燥肌を起こす原因だと言えます。
保湿剤はどんなものがあるの?使い分けは?
では実際に保湿剤とはどんなものがあるのか?
保湿剤は大きく分けて3つに分類されます。
代表的なものとしてヒルドイドが挙げられるヘパリン類似物質、そしてワセリンと尿素があるんやで。
ハヤシ
へぇ~
ぱっつん
ヘパリン類似物質
ヘパリン類似物質はその構造から水分の保持に優れていて保湿効果は抜群です。
ただし、価格はややお高め。
そのためなのか?
その高い保湿効果を美容目的で使用してSNSで拡散する人が現れたことにより、処方箋を求め病院を受診する人が多くなったことが問題に。
2018年1月にはヒルドイドを一部保険適用外にしようっていう議論もあってん(現在は見送り)。
ハヤシ
それ聞いたことある!
ぱっつん
アトピー性皮膚炎や放射線治療による皮膚障害の患者さんなど、本当に必要な方に行き渡らない可能性もありますので保険診療の利用には注意しなければいけません。
あと、傷やただれた場所にヘパリン類似物質をぬってしまうと刺激が感じることがあるので避けるようにしましょう。
ワセリン
ワセリンは皮膚保護剤として使われる他、軟膏のベースとなる基剤で使われたりします。
皮膚に対して刺激はほとんどなく、皮膚への粘着が強いことから表面に膜を作って乾燥を防いでくれます。
ヘパリン類似物質に比べてめっちゃ安いねん。
だから、長い期間費用を気にせず、いっぱい使うことができるからおすすめやで。
ハヤシ
なるほど。
ぱっつん
尿素
尿素は手足やかかとなど皮膚の厚い部位に適しています。
こうした角質の多い部位のかさつきに対して水分を保持させる効果と古くなった角質は溶かしてはがす効果が尿素にはあります。
そんな効果があるんや!
ぱっつん
ただし、傷やただれた場所に対しては刺激を感じることがあるので塗るのは避けるように。
以上のように乾燥肌に対して、
短期間で効果を得たいなら少し高価でもヘパリン類似物質がおすすめですし、費用を気にしないで長く継続して使うつもりならワセリン。
手足やかかとなどのもともと水分が少ない部位のかさつきには尿素がおすすめってことになります!
ハヤシ
オッケー!
ぱっつん
スキンケアのベストなタイミングって?
では実際に保湿剤を使ってスキンケアするベストなタイミングとはいつか?
そりゃ、お風呂上りっしょ!
ぱっつん
よくそう言うもんな。
ハヤシ
保湿剤を使ったスキンケアは1日1回よりも1日2回(朝、夕)に行う方が高い保湿効果が得られ、2回のうち1回はお風呂上がりの直後が望ましいとされています(参照:公益社団法人日本皮膚科学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018) 。
お風呂上りは水分が蒸発しやすく、乾燥しがち。
この時を狙って素早く保湿剤を使ってスキンケアをするようにしましょう。
ハヤシ
まとめ
女性だけでなく最近は「美容男子」という言葉があるように男性もスキンケアに興味を持つ方、気を使っている方が増えています。
そんな中、「乾燥肌」に有効な保湿剤はOTCでも手に入るので自分自身で対策は十分可能。
ただし、今回お話ししたように正しく保湿剤を使うことが必要でそれぞれの状況に合わせて保湿剤も選択しなければいけません。
また、かゆみなどの皮膚症状のある時には抗ヒスタミン薬やかゆみ止めが配合されたお薬が選択肢になりますし、改善しない場合には病院への受診が必要になる場合もあります。
特に女性の場合、歳を重ねるとともに乾燥肌へと皮膚状態は傾いていくので是非今回のお話を参考に乾燥肌対策に取り組んでいただけると幸いです。
みなさまのご健康を願っております。
大阪、寝屋川市の薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ