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今飲んでいるお薬、車を運転しても大丈夫?注意すべきお薬を解説してみた

 
今飲んでいるお薬、車を運転しても大丈夫?注意すべきお薬を解説してみた
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大阪で薬局を営んでいます薬剤師ハヤシです。皆さんの健康をサポートする情報やお薬に関する記事を書いています。趣味はイラスト、スポーツ観戦。普段は、その辺にいる大阪のおっさんです。

こんにちは、薬剤師ハヤシです。

 

1月後半から2月にかけてそろそろ花粉が飛び交う季節。

敏感な方ならすでに目や鼻がムズムズするしている方もいるのでは?

 

花粉症やからアレルギーの薬を飲み始めたんやけど...

なんか眠いねん。

ぱっつん

そうやねん。

抗アレルギー薬は副作用として眠気がするものが多いねん。

ハヤシ

そしたら、車の運転とかやめといた方が良いの?

ぱっつん

そやね。

多くのお薬が「眠気」の副作用があるから「禁止」。

中には「注意すべき」というのもあって運転は出来るけど、その前にしっかり確認することが大事やな。

ハヤシ

 

お薬にはその副作用のため、服用中は車の運転を「禁止」または「注意」するものが非常に多いです。

抗アレルギー薬もその一つ。

 

お薬を服用中に車を運転し、突然の眠気や集中力の低下によって起こった事故をニュースで目にしたこともあるのではないでしょうか?

 

今回はお薬と車の運転について。

今飲んでいるお薬、もしくは今から飲もうとしているお薬は車を運転しても大丈夫なのか?

確認していただく参考になればと思います。

ハヤシ

 

 

ちなみに前回はこんなお話をしました。

ハヤシ

 

なぜお薬を飲んだら運転してはダメなのか?

お薬には眠気の他に、集中力の低下や反射運動能力の低下などによって運転が禁止されているものがあります。

副作用の一つ集中力の低下

それもごく一部のお薬というわけではなく、鎮痛薬や風邪薬、そして上記であげた抗アレルギー薬など私たちが日常服用する可能性の高いお薬も含まれます。

また、医療用医薬品に限らず、OTC医薬品と呼ばれる一般用医薬品なども含まれ、剤形も飲み薬だけでなく点眼薬や点鼻薬、貼り薬までに至ります。

 

それらのうち、私たちが服用する可能性が特に高いと思われるのが冒頭の話題で出てきた抗アレルギー薬。

花粉症だけでなく、蕁麻疹や鼻炎で服用したことがある人はすごく多いと思う。

ハヤシ

うんうん。

ぱっつん

 

例えば、抗アレルギー薬の中に抗ヒスタミン薬というお薬があります。

 

この抗ヒスタミン薬は、名前の通りヒスタミンの反応を邪魔するお薬。

花粉やほこりなどが原因で、血液中に放出されるかゆみや鼻づまりなどの原因となるのがヒスタミンです。

そのヒスタミンの反応を受け取る受容体といわれる受け皿をブロックすることで症状を抑え込むのが抗ヒスタミン薬なんや。

ハヤシ

へぇ~。

ぱっつん

 

しかし!

一方でヒスタミンには実は脳を活性化し、日中眠くならないようにしたり、集中力を高める作用があります。

ということで、抗ヒスタミン薬を服用するとヒスタミンの効果は邪魔されて眠気や集中力の低下、判断能力の低下を起こしてしまうことがあるというわけ。

だから、抗ヒスタミン薬を服用した場合は運転はやめとくべきなんや。

ハヤシ

そうことなんやな。

ぱっつん

 

抗ヒスタミン薬の中には改良を重ねてこれらの副作用が少なくなっているものや、他のアプローチから症状を緩和するお薬もあり眠気の少ないものもあるので、運転をどうしてもされるという方は処方や購入される際に医師や薬剤師に相談してください。

 

また、みなさんの中には慢性的な病気のため、これらのお薬を長期に服用している方もいるかもしれません。

「いつも飲んでいるから大丈夫!」と油断せず、その時の体調や服用方法、服用量によって副作用が突然強く出ることもあります。

自動車の運転以外にも危険を伴う機械の操作や高所作業などといった場面も非常に危険なので十分に注意して、服用中は避けるようにしてください。

ハヤシ

了解!

ぱっつん

 

自動車の運転をしてはいけないお薬の例

ではほんの一例ですが、以下に服用中に自動車の運転をしてはいけないお薬を紹介します。

 

お薬の名前には成分名のままのものや商品名のものもあるので、自分が今服用しているお薬がこれにあたるのか判断できない場合は医師や薬剤師に必ず確認するようにしてください。

 

お薬の種類成分例運転等の妨げになる作用、または副作用
消炎、解熱鎮痛剤インドメタシン(内服および坐薬)眠気、めまい、ふらつき感など
抗ヒスタミン薬(蕁麻疹、アレルギー性鼻炎、花粉症など)クロルフェニラミン、クレマスチン、ケトチフェン(点眼薬、点鼻薬あり)など眠気
ベンゾジアゼピン系、ベンゾジアゼピン類似薬(睡眠導入剤)トリアゾラム、ブロチゾラム、エスタゾラム、ゾルピデム、ゾピクロンなど翌朝以後も影響、眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下
ベンゾジアゼピン系薬(抗不安薬)エチゾラム、ジアゼパム、メキサゾラムなど眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下
向精神作用性抗てんかん、 躁状態治療剤(てんかんの発作、三叉神経痛など)カルバマゼピン眠気、注意力・集中力・反射運動能力などの低下
パーキンソン病薬タリペキソール前兆のない突発的睡眠、傾眠、注意力・集中力・反射機能などの低下、ふらつき、めまい、起立性低血圧
パーキンソン病薬プラミペキソール、ロピニロール前兆のない突発的睡眠、傾眠など
抗真菌薬ボリコナゾール羞明(強いまぶしさ)、霧視(かすみ)、視覚障害など
禁煙補助薬バレニクリン酒石酸塩めまい、傾眠、意識障害など

※参考:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 「表2.使用中は運転等をしてはいけない医療用医薬品の例」

 

ここに示したのはほんの一例です。

そして、ここにもよく挙がっている「眠気」は自覚できるもの。

インペアードパフォーマンスも危険

これに対して自分では気づきにくい「インペアード・パフォーマンス」と呼ばれる集中力などの能力の低下は運転だけでなく、仕事や勉強、家事などにおいて知らず知らずのうちに起こる可能性があります。

ハヤシ

そんこともあるんや!?

ぱっつん

 

「眠くないから大丈夫!」と油断せず、こういった症状が起こる可能性も頭に入れて注意しておくことが大切です。

 

まとめ

車の運転を避けなければいけない薬は思っている以上にたくさんあります。

そして、注意すべきは眠気だけでなく、能力の低下などわかり難いものであったりします。

 

いずれにせよ何かしらお薬を服用中の場合、「今まで大丈夫だったから」と判断せずに医療用医薬品であれば調剤の際にもらう薬情報提供文書を、一般用医薬品であれば添付文書を確認するようにしましょう。

また、今現在飲んでいる薬がそれに当たるのかわからなければ医師や薬剤師に必ず確認するようにしてください。

 

車の運転は時に自分だけでなく、他人をひどく傷つけることもあります。

そうならないように手間だと面倒くさがらず、自分は大丈夫だと過信せず、お薬の服用する際は確認を怠らないようにすることが大切です。

ハヤシ

了解しました!

ぱっつん

 

今回のお話をご参考にしていただけると幸いです。

 

 

みなさまのご健康を願っております。

薬剤師ハヤシでした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ハヤシ

 

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