注意したいお薬との飲み合わせ、食べ合わせ!わかりやすく解説してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
前回は、お薬とアルコールの飲み合わせについてお話ししました。
その続きと言ってはなんですが、お薬には注意しておきたい飲み合わせや食べ合わせがあるので今回はそれをまとめてみようと思います!
ハヤシ
ほうほう。
ぱっつん
飲み物、食べ物によってはお薬との組み合わせによって、その効果が強くなったり、弱くなったりすることがあります。
また、お薬同士の組み合わせでも同様。
さらに紛らわしいのが、
病院で処方されたお薬や一般用に薬局で売られているお薬って「商品名」が付けられてることが多いから、同じ成分を含むお薬でも一見すると違ったお薬と思ってしまうケースもあるねん。
ハヤシ
色んな名前のお薬が売ってるもんなぁ~。
ぱっつん
私たちの体を健康へと改善してくれるはずのお薬が逆に健康被害を及ぼさないようにするために、飲み合わせについて解説しましたので是非ご参考にしてください。
注意したい!医療用医薬品(処方されたお薬)とOTC医薬品(一般用医薬品)の飲み合わせ
頭痛が辛くて病院でお薬を処方してもらった後、風邪をひいたので薬局で風邪薬を買って飲んだなんて経験ありませんか?
もしくは、湿疹ができてかゆみが出たので病院でお薬を処方してもらった後、鼻水がでてきたので薬局で鼻炎薬を買って飲んだ経験はないしょうか?
あるかも...
ぱっつん
実はそれ、お薬の作用が増強されたり、副作用のリスクが高まるケースかも。
ハヤシ
そうなん!?
ぱっつん
OTC医薬品と言われる薬局で購入できる医薬品のうち、特に総合風邪薬はいくつかの有効成分を含んでいるため現在飲んでいるお薬としっかり比較しないと重複して飲んでしまうケースが考えられます。
薬局ではOTC医薬品を購入する際、必ず「現在服用しているはお薬がないか?」確認することになっているので自分の飲んでいるお薬については正しく伝えられるようにしましょう。
そのためにはお薬手帳や処方されたお薬の説明が書かれている薬剤情報提供文書を活用するのがおすすめやで!
ハヤシ
全然、活用出来てへんわ。
ぱっつん
以下、注意しておきたい主な医療用医薬品とOTC医薬品の組み合わせについてまとめたのでご参考にしてください。
医療用医薬品 | OTC医薬品 | リスク |
痛み止め(内服薬) | 総合風邪薬、解熱鎮痛剤 | 熱を下げたり、痛みを抑える成分が重なる。効き目が強くなったり、副作用のリスクが高まる。 |
抗アレルギー薬(内服薬) | 総合風邪薬、咳止め薬、鼻炎薬、乗り物酔い止め薬 | 眠気が起こる抗ヒスタミン成分などが重なる。副作用として眠気が強くなるリスクが高まる。 |
向神経薬 | 総合風邪薬、鼻炎薬、乗り物酔い止め薬 | 副作用である眠気が強く出るリスクがある。 |
注意したい!医療用医薬品と食品の飲み合わせ、食べ合わせ
次に医療用医薬品と食品の飲み合わせ、食べ合わせについて。
大前提として、以前アルコールとの飲み合わせでもお話ししたように
お薬はコップ一杯の水または白湯で飲むのが基本であることをお忘れなく!
ハヤシ
飲み物によってお薬は様々な影響を受けるので注意しましょう。
ジュースとの飲み合わせ
お薬をついついそばにあったジュースでくいっと飲んでしまうことあるんちゃう?
ハヤシ
あるある。
ぱっつん
でも、それも飲み合わせとしてはNGでお薬の効果に影響するケースがあるんやで。
ハヤシ
なんやて!?
ぱっつん
例えば、コレステロールを下げるお薬や血圧を下げるお薬の中にはグレープフルーツジュースと一緒に飲むとお薬の代謝が邪魔されるものがあります。
そうすると、お薬が体の中に長くとどまることになり、効果が強く出てしまったり副作用を起こすリスクが高くなってしまうことも。
この他、グレープフルーツ以外にもブンタン、スウィーティー、ダイダイ、夏みかん、ポンカン、いよかんなどはお薬に影響を与えるとされています。
ただし、似たものでもレモン、カボス、温州ミカンなどは影響を与えないので一度かかりつけの薬剤師に確認してみるのがおすすめです。
お茶やコーヒーとの飲み合わせ
コーヒーはともかくジュースと同様でお茶でお薬を飲んだ経験のある方も多いと思います。
それ、日常茶飯事...
ぱっつん
お茶やコーヒーにはカフェインが含まれており、カフェインを含んだお薬を飲むと過剰摂取になって不眠、頭痛や動悸などを起こすことがあります。
この他、紅茶にもカフェインが含まれているので注意やで。
ハヤシ
注意します。
ぱっつん
牛乳との飲み合わせ
牛乳や乳製品にはカルシウムがたくさん含まれていて、お薬によってはこのカルシウムと結合してしまい吸収されにくくなるものがあります。
特に抗生剤や便秘薬は注意。
これらのお薬を飲む時は前後数時間は空けて、牛乳や乳製品を飲んだり食べたりするようにしましょう!
ハヤシ
アルコールとの飲み合わせ
アルコールとお薬の関係については前回詳しく説明しているので以下の記事をお読みください。
注意したい!OTC医薬品同士の飲み合わせ
最後にOTC医薬品同士の飲み合わせについて。
特に注意しておきたいのは先ほども少しお話しした総合風邪薬。
総合風邪薬は解熱鎮痛剤、咳止め、鼻炎薬など複数の成分を含んでるねん。
だから、咳を止めたいからって別の咳止め薬を飲むと重複してしまうんや。
ハヤシ
そうなんやぁ~。
ぱっつん
今飲んでいる薬を正確に薬剤師に伝え、重複することなく症状を改善してくれる適切なお薬を購入するようにしましょう。
注意!!総合風邪薬と痛み止め薬の飲み合わせ
総合風邪薬も痛み止め薬も胃に負担がある成分が含まれているケースがあります。
空腹時の服用は避けなければいけないことはもとより、知らずにこれら両方を服用してしまうと胃が荒れてしまう可能性があるので注意です。
注意!!総合風邪薬と咳止め薬の飲み合わせ
咳止め薬に広く使われているジヒドロコデインリン酸塩という成分は総合風邪薬にも含まれていることが多いです。
これらを重複して飲んでしまうと便秘気味になったり、のどの渇きが強くなってしまうことがあるので注意です。
注意!!総合風邪薬と栄養ドリンクの飲み合わせ
総合風邪薬にも栄養ドリンクにもカフェインが含まれているものがあります。
カフェインの過量摂取は不眠や頭痛を引き起こすことがあるのでこれらを一緒に飲むのはやめましょう。
まとめ
お薬同士の飲み合わせだけでなく、食品との飲み合わせも注意すべきものは意外とたくさんあります。
今回ご紹介したのは主な例なので、今飲んでいるお薬のことに関して知りたい時はかかりつけの薬剤師に聞いてみましょう。
おすすめなのは、お薬手帳を持つこと。
お薬手帳があると薬剤師も今飲んでいるお薬をスムーズかつ正確に確認できて、重複や飲み合わせのリスクを避けるアドバイスを的確にすることが出来ます。
ついついお薬と一緒に飲んでしまう組み合わせもあるかと思いますが、健康被害を起こす前に一度相談してみましょう。
ハヤシ
了解!
ぱっつん
みなさまのご健康を願っております。
薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ