すでに始まっている花粉症!?ちゃんと対策できてる?正しい対策と治療薬をご紹介してみた
こんにちは、薬剤師ハヤシです。
早いもので今年も1カ月が経とうとしています。
2月になるとそろそろ出始めるのが「花粉症」。
目や鼻のかゆみ、くしゃみ、鼻づまりに悩まされる人が増えてきます。
最近目がかゆいような...
ぱっつん
花粉症と言うと春先をイメージしがちですが、最も患者が多いとされているスギ花粉は例年2月の中旬あたりでピークを迎え、それが4月下旬まで続きます。
昔は大人の病気というイメージもありましたが年々その発症年齢は下がってきているという報告も。
さらに症状を悪化させる原因も食生活や大気汚染、ストレスなどがあげられ、まさしく現代病と言えます。
私のまわりも大人子供関係なく、花粉症の人多いわ。
ぱっつん
うんうん。
ハヤシ
今回は花粉症について、今から自分でできる対策や治療薬を中心にお話しします。
症状が辛くて仕事や家事に集中できない人やこれから受験本番を迎える受験生に是非参考にしていただきたい内容です。
何を隠そう(?)ぼくも結構辛い花粉症。
一緒に辛い時期を乗り越えましょう!
ハヤシ
おう!
ぱっつん
花粉症のみなさん、こんな日は要注意!
花粉症は花粉に対して防衛反応が過敏に起こることで症状が出るわけで、花粉がたくさん飛んでいる日は特に注意しなければいけません。
では、花粉が特にたくさん飛ぶ可能性が高い日ってわかるのか?
わかりまっせ!
ハヤシ
へぇ~
ぱっつん
季節を問わず花粉は一年中飛んでいるのですが、その中でも特に飛びやすいとされる気象条件があるので頭に入れておいて注意するようにしましょう。
・晴れ、もしくは曇りの日
・日中の気温が高い日
・乾燥している、湿度が低い日
・前日に雨が降った日
これらの日は特に注意です。
他にも花粉の飛散量を調べるためには日本気象協会がその日や週間の飛散情報を、各製薬メーカーが花粉カレンダーを各サイトに掲載しているので参考にしてみるのも良いでしょう。
花粉症が悪化しやすい人って、どんな人?
花粉症になりやすかったり、悪化しやすい人には特徴や条件があります。
ハヤシ
そうなん!?
ぱっつん
この後に花粉症対策についてお話していきますが、自分がこの特徴や条件に合っているのかを確認しておくことでより良い対策が行えるでしょう。
都会に住んでいる人
昔や田舎のような土の地面が多いところとは違って都会はコンクリートで舗装された道が多いため、花粉が舞いやすい状況です。
だから、花粉症が悪化しやすい環境やねん。
ハヤシ
気をつけよ。
ぱっつん
食生活が偏っている人
高カロリーで高たんぱく、高脂質の食事を好んで摂っている人はアレルギー体質になりがちで注意する必要があります。
また、香辛料などを含む刺激の強い食事は鼻の粘膜を刺激してアレルギー反応を促進すると言われているので注意しましょう。
ぼくも辛いもの好きやから気をつけなあかんわ。
ハヤシ
激しく同意。
ぱっつん
他にもアルコールは血管を拡張させるので鼻づまりを悪化させてたり、タバコも鼻の粘膜を刺激して症状悪化の原因になります。
タバコは喫煙している本人だけでなく、受動喫煙の影響も考えて周りに花粉症の人がいる時も控えるようにしましょう。
ストレスの多い人
冒頭にお話ししたように花粉症は今や現代病。
ストレスや疲労がのしかかることの多い現代社会の中で、それを感じやすい人は自律神経のバランスを崩しやすくなります。
自律神経の乱れると花粉などに対しても敏感に反応しやすくなるねん。
ハヤシ
知らんかった。
ぱっつん
今からできる!自分でできる!花粉症対策
花粉症対策として治療薬を服用するのとは別に自分でできる対策を紹介していきます。
生活習慣の改善
前章でお話ししたように花粉症になる人、悪化する人には特徴や条件があります。
したがって、その対策はバランスの良い食事を心がけ、刺激の強いものは控えること。
アルコールやタバコも控えるようにしましょう。
乳酸菌を含む食事や食物繊維を採ると、花粉に対する抵抗力を高まるからおすすめやで。
ハヤシ
注意して摂ってみるわ。
ぱっつん
また、ストレスから解放されリラックスできるように早寝早起き、適度な運動などを取り入れて規則正しい生活を送るようにすることも大切です。
花粉をシャットアウト!
花粉症を発症したり、悪化させないためにはそもそも花粉に触れないようにすること。
そのために対策グッズを使います。
一番代表的なものはマスク。
花粉のほとんどは鼻と口から侵入してくるので自分に合ったサイズのものを選ぶことが大事。
そして、鼻から顎までしっかりと覆うように装着します。
症状がひどい人は2枚のマスクでウエットティッシュ1枚挟んで手製の濡れマスクを作って装着すると、より花粉を吸着してくれるからおすすめやで。
ハヤシ
それええやん。
ぱっつん
他にも目のかゆみに悩んでいるならメガネや花粉用ゴーグルを使ってみるのも良いでしょう。
また、衣類への花粉の付着を防ぐために洗濯の際は静電気を防止するのに柔軟剤を使用したり、外出の時はウール素材などの衣類を避ける工夫をするのもおすすめです。
どんなお薬がある?いつから飲めばいい?花粉症の治療薬
いよいよ最後は治療薬について。
とその前に、まずは治療薬についてよく聞かれる質問についてお答えします。
ハヤシ
それは...
花粉症の薬って、いつから飲めばいいの?
ぱっつん
ホントによく聞かれる質問ですが、その答えは
少しでも症状が出始めたらすぐに服用開始!
ハヤシ
例えば、「例年症状が出始める2週間ほど前から服用するように」と指導されたことがある人もいるかもしれません。
なぜなら、その効果が定着するのに多少時間がかかるから。
ですが、最近は治療薬も即効性を持つものが増えており、「症状が出始めたらすぐ」でも間に合うものもあります。
ドラッグストアなどで市販薬を買う際などは、どのタイプのお薬なのか薬剤師にしっかりと確認するようにしましょう。
とにかく大事なのは服用開始が遅れて症状がひどくなってしまうこと。
そうなってから服用してもなかなか症状は緩和されないので注意やで。
ハヤシ
了解。
ぱっつん
続いて、実際のお薬ですが皆さんも知っての通り、内服薬、点眼薬、点鼻薬があります。
このうち、鼻の症状に対しては内服薬と点鼻薬が、目の症状については点眼薬が使用されます。
花粉症の内服薬
花粉症の内服薬には、鼻症状を引き起こすヒスタミンを抑え込む抗ヒスタミン薬があります。
この抗ヒスタミン薬には第一世代、第二世代とあり、第一世代と言われるお薬は花粉がたくさん飛ぶピーク時の症状にも効果的である反面、その多くは眠気や口の渇きなどといった副作用が現れやすいデメリットがあります。
これに対して第二世代はその副作用が少なく、抗ヒスタミン作用だけでなくアレルギー症状の発生も抑え込む作用もあり、症状が出始めた初期の段階から使用するのが効果的です。
ピークでも効くけど眠気が出やすい第一世代。
眠気は出にくいけど早めに飲み始めた方がいい第二世代って感じ。
ハヤシ
なるほど。
ぱっつん
主な第一世代の成分:クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、クレマスチンフマル酸塩など
主な第二世代の成分:ロラタジン、フェキソフェナジン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、ケトチフェンフマル酸塩 、セチリジン塩酸塩など
また、他に注意すべき副作用としてはおしっこが出にくくなったり、緑内障が悪化することがあります。
特にこれらの症状は第一世代に出やすく、
前立腺肥大の患者さんや緑内障の患者さんは第一世代のお薬は服用してはいけません。
ハヤシ
花粉症の点鼻薬
花粉症の点鼻薬として代表的なものは血管収縮点鼻薬とステロイド点鼻薬です。
血管収縮点鼻薬は広がった鼻粘膜の血管を収縮させて鼻づまりを改善させます。
ただし、即効性がある一方で作用する時間が短く、一時的につらい症状を改善するのに用います。
それに対してステロイド点鼻薬は鼻づまり、鼻水、くしゃみなどに効果的で持続性もあります。
血管収縮点鼻薬に比べて効果が現れるスピードは劣りますが、長期間アレルギー症状を抑え込むには効果的です。
血管収縮点鼻薬は即効性がある反面、使いすぎるとかえって鼻づまりがひどくなることがあるので注意しましょう。
ハヤシ
花粉症の点眼薬
花粉症の点眼薬の代表的なものは抗アレルギー点眼薬と抗ヒスタミン点眼薬。
抗アレルギー点眼薬はアレルギーそのものの発症を抑え込むお薬。
花粉が飛び始める1~2週間前から使用できるものがあります。
これに対して抗ヒスタミン点眼薬は目のかゆみを引き起こすヒスタミンの働きを抑え込み、花粉のピーク時期でも効果を現わすことが出来ます。
中には抗炎症成分などを含んだものもあります。
わたし、目薬使うこと多いから覚えとくわ!
ぱっつん
そうしてそうして。
ハヤシ
主な抗アレルギー点眼薬の成分:トラニラスト、クロモグリク酸ナトリウムなど
主な抗ヒスタミン点眼薬の成分:ジフェンヒドラミン塩酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩など
まとめ
これから迎える花粉症のピーク。
花粉症に悩まされる人は多く、2017年の12月に東京都の福祉保健局が発表した『花粉症患者実態調査報告書』によると東京都内のスギ花粉症有症率は48.8%と推定されるそうです。
しかし、その花粉症もしっかりと対策をしていれば、症状を和らげることや発症させないことも十分に可能。
そのために自分で今からできる対策、そしてお薬をご紹介しました。
特に自分でできる対策は誰でもできることばかり。
特に花粉をシャットアウトするための対策は簡単に今日からできるものです。
辛いこの時期を何事もなく過ごせるように是非ご参考にしてみて下さい。
みなさまのご健康を願っております。
薬剤師ハヤシでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ハヤシ